名曲から学ぶ⑦

名曲シリーズ7回目。
先週に引き続き、バレエ音楽です!


☆以下の譜を見て問題に答えましょう

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①この曲の作曲者と、タイトルを答えましょう。

②上の譜のⒶのメロディーを歌いながら、Ⓑのリズムを叩きましょう。Ⓑのリズムは1段目だけに書いてありますが、2段目以降も同じリズムがずっと続きます。

③この曲は、Ⓑのリズムが終始繰り返されるだけではなく、©のバスの音(トニックードミナント)もずっと繰り返されます。
このように、同じパートが同じ音型を繰り返す手法を何と言いますか?

④下の写真は、この曲のスコア冒頭部分です。
書いてある楽器を上からすべて答えましょう。

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♪♪解説♪♪

①ラヴェル(1875-1937)の「ボレロ」から
主題の前半部分です。
何度も主題を繰り返しながら、あらゆるソロ楽器が登場し、さまざまな楽器の組み合わせになりながらcrescendo。最後はとても豪華で派手に終わりますね!

②Ⓑのリズムを奏しているのは、小太鼓です。2小節単位のリズムパターンを休みなく338小節叩きます!!
メロディーはレガートに、リズムの3連符につられずに歌いましょう。

③「オスティナート」
同じパートが同じ音型を繰り返す手法は古くからあり、特にバロック時代は多くの作品で見つけることができます。バス声部に置かれることが多く、その場合は「バッソオスティナート」とも呼ばれます。

④パート上から、

ピッコロ
フルート1、2(2はピッコロ持ち替えも)
オーボエ1、2(2はオーボエダモーレ持ち替えも)
コーラングレ(イングリッシュホルン)
小クラリネット(E♭)
クラリネット(B♭)
バスクラリネット(B♭)
ソプラニーノサックス(F)(実際はソプラノサックスでやることが多い)
テナーサックス(B♭)
ファゴット1、2
コントラファゴット
ホルン1、2、3、4
トランペット(D)
トランペット(C)1、2、3
トロンボーン1、2、3
チューバ
ティンパニ
小太鼓1、2
シンバル
大太鼓
どら
ハープ
チェレスタ
ヴァイオリンⅠ、Ⅱ
ヴィオラ
チェロ
コントラバス


です!

すっごい大所帯です(^^;

いくつかスコアの楽器のことで覚えておきたいポイントをまとめておきます。

1.上から、
木管楽器、金管楽器、打楽器、ハープ、鍵盤楽器(あれば)、声楽(あれば)、弦楽器の順に並べられ、
その中の楽器ごとの順もいつも一緒です。

2.楽器表記はイタリア語がダントツで多く、またドイツ語やフランス語のときもありますが、基本のイタリア語を覚えておきましょう。

※特に注意したいもの
・Tromba→トランペット。トロンボーンと間違えない。
・Piatti→シンバル。イタリア語でお皿1枚のことを「Piatto」と言います。シンバルはまさにお皿2枚なので、複数形にして、「Piatti」

3.その他
・小クラリネットというのは、Esクラと呼ばれるもので、小さく、よく吹奏楽で使われます。クラシックでは登場が少ないです。
・コーラングレがまた出てきました。つい最近コーラングレの活躍する曲を記事にしましたね。→https://note.com/rie_matsui/n/nad211248644f

それぞれの楽器に焦点が当たる曲なので、楽器の知識を少し知っておくとより楽しく鑑賞できる曲かな、と思います。同じことを繰り返しているだけなのに全く飽きない名曲ですね!
ぜひスコア片手に聴いてみてください。


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なお、ある程度の知識がある方に向けて書いていますので、これじゃついていけない、という方は、ぜひ個別レッスンに!その人にあったレベルで解説します。(対面、オンラインどちらもあり)
レッスンご希望の方はrie3_e_mail@nethome.ne.jpまで。

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