退勤ついでのブレイクタイム
最近、退勤途中に珈琲館に寄って気分転換をしてから帰ることが増えている。ただ仕事が終わった後なのだから、ただぼうっと珈琲を味わい、気の利いたBGMに耳を傾ければいいものを、少し広めの席を探し、いそいそとPCを開く。WIFI環境があるのでメールをチェックし、返信の必要なものには文面をていねいに読んで返信し。仕事関係の文章を推敲したり、スケジュールを確認したり。
そんなことなら、職場でやればいいんじゃない?と自分で自分にツッコミながら、なぜそんなことをしているかといえば、家でも職場でもないこの「中有」の空間で義務や流れからではなく、自分の意思で向き合うべきことに向き合っている(ような)心持ちになれるからかもしれない。半開きのドアみたいな、微妙にパブリックな空間。それはとても落ち着いた、ゆとりのある環境で、発想までがより自由になれそう。
少し落とした暖色の照明、飴色の椅子とテーブル、ジャズピアノの和音の響き、ささやかな日常を感じさせる周囲の人々の低い声。そして一杯の炭火珈琲。
帰りの時間を気にせず、今日すべき仕事が終わると、PCを閉じ、頬杖をついて一息ついて、どこでもない空間に目を凝らして、良い頃合いで店を出る。
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