生き物と私 3

次はキジバトの記事を書くと言っていたのですが、あれからもけっこうたびたび虫を見ますので、覚書がてら。
今回は虫のみで、甲虫や蝶などの虫や蝶のさなぎの画像があります、苦手な方はご注意。

モンキチョウとセマダラコガネ

うちでは以前金魚を飼ってた時の水槽を利用して、ビオトープ的なものを作っています。しかし中に入っているのは睡蓮と、金魚を飼ってた時のマツモだけです。
そこにやってくる生き物といえば、なぜかショウリョウバッタなどが多いのですが、水を求めて来る生き物もいるようです。(一時迷い亀を保護してたこともありますがすぐに脱走。亀は道路の真ん中にあおむけになっていたもので、何がどうなってそうなったのかいまだに謎です。若めのクサガメだったと思います。)
ビオトープの水はあまり綺麗ではありません。
しかし、きれいな水場を作っておくと、スズメや小さな鳥が水浴びに来るらしいので、うちにある生け花用の花器に水を貯めておいてあります。

で、鳥が来る気配は一向にないのですが、昨日そこに小さな甲虫が仰向けに浮いているのを見つけました。溺れた?と思って救出してみると動いています。よかった生きてた放そう、と思ったんですが、果たしてこれは水の中の生き物ではないのかという疑問が浮かびました。それにしてはひっくり返って溺れてたようだけど、ちょっと浮いてただけかもしれないと。
それでちょっと考えて、仮に水の生き物だったとしてもすぐ戻れるように、ビオトープの睡蓮の葉の上に放すことにしました。

その時の写真

そしてひとまず家に入って、これは何の虫かと調べたところ、どうやら「セマダラコガネ」という、これまたコガネムシの一種だったそうなのです。
大きさは1センチくらいの小さな虫で、コガネムシは食害があるそうですがセマダラコガネは人間的には害のない大人しい虫だそうでうす。
結局水の生き物ではなく、甲虫は日当たりが良すぎても弱るので、日陰に移そうと思って戻ってみたらすでに見当たりません。
もういないのかなとよく見たら、睡蓮の葉の下でやっぱりひっくりかえっていました。
今度こそぐったりとして、息絶えているように見えました。
日当たりが良すぎたので日陰を求めていたのか、結局溺死させてしまったと後悔しながら、ひょっとしたら蘇生するかもと、日の当たらない場所に移動させました。

そして本日、水やりに出ると今度はモンキチョウがやってきました。
出先でこそよく見ますが家の前に来ることはあまりなく、うちの周辺はちょっとだけ花が咲いているのと、人の背丈ほどの木があるので休むのにちょうどよいのかもしれません。

モンキチョウ

人間に対してそこまで警戒心はないようで、近づいて写真を撮っても逃げもしませんが、微妙に写真を撮りにくい位置にとまります。これも少し遠めから撮って切り抜いたものなのでちょっとボケててすみません。
翅のクレーターの様な白い丸模様がモンキチョウの証だということです。
モンシロチョウはキャベツなどに卵を産みますが、モンキチョウはクローバーに産卵するようです。近所にクローバー畑があるので、そこから来たのかもしれません。

どうしてもちゃんと写真を撮りたすぎて執拗に追いすぎたのか、モンキチョウは飛び立って一度家を離れて、再び私の後ろを通って反対側に飛び去って行きました。しつこかったかなあと思って見送ると、今度は小さな羽虫のようなのがモンキチョウの去った先から入れ違いに飛んできました。
ハエ?ハチ?と思って、私の目の前の地面にとまったそれをよく見てみると、なんと昨日のセマダラコガネでした。

だまし絵みたいですが中央にいます。拡大したのでボケててすみません。

昨日の、といっても同じ個体かどうかは分かりません。
しかし昨日死なせたと思った甲虫が、また目の前に現れたのにびっくりしてしまいました。
昨日セマダラコガネを置いた場所に一応確認しに行ったらいなくなっていたので(見づらい場所に置いてしまったので多分ですが)ほんとに蘇生したのかもしれないです。
彼はプランターの下へと消えてゆきました。
それがいいよ、長生きするんだよと。

ちなみに黄色い蝶もコガネムシも金運を運んで来てくれるとのこと。
ちょっとだけ楽しみに待とうと思います。

アオスジアゲハ

うちには雀が種を運んできたと思しきクスノキの苗がしょっちゅう生えてきます。クスノキは神社の御神木にもなるほどの大木に育つので、そのままにしておくわけにはいかず気が付いたら引っこ抜きます。
しかし、生き残って結構な大きさに育ってしまったものもあり、そこにはアオスジアゲハが産卵にやってくるのです。

クスノキにつくのはアオスジアゲハだけというか、クスノキは防虫作用のある香木で、虫がつくのは珍しいそうです。
私は虫は好きなほうですが、毒のある、あるいは見た目の毒々しい毛虫などは苦手なので、あっさりした見た目で、クスノキにしかつかないアオスジアゲハの幼虫は好きです。

クスノキの剪定は、越冬した蛹が羽化を終えて去り、産卵に来る前の今行うのがちょうどよいのですが、昨年秋に剪定したものを点検すると、案の定蛹がついていました。蛹は雨風を避けて越冬させると春に羽化するので保護します。

一度、車に蛹を作られたことがありました。
後ろの上のほうでしたがさすがに走行中落としても困るので取りましたが、蛹を吊っている糸がとても頑丈で、ちょっとやそっとでは落ちそうになく、あれならそのままでも良かったかもしれないと思いました。
糸を切った蛹は自立させるのが難しくどうしたもんかと思いましたが、柱サボテンの間に挟んで羽化するとき背後に何もないような位置に合わせて何とか無事羽化してくれました。

で、今回ですが、幸い蛹のついた枝ごと発見できたので、立ててほかの木にもたれ掛からせて冬を越しました。
冬から春にかけて毎日蛹を見守り、4月の中旬くらいにちょっとした変化がありました。
蛹は中で何が起こってるのか、生きてるのか死んでるのかわかりませんが、さっきの車についてた蛹を外そうとしたとき中で動いていたので生きてる…!とびびった覚えがあります。
なので目に見える変化があると、改めて生きてて中でいろいろ進行してるんだなと実感します。
その変化ですが、きれいな黄緑だった蛹が黒っぽく変色しています。
これは羽の色で、羽化が間もないことが分かりました。
蝶の羽化は早朝です。多分見られないけど見られたらいいなあと思いつつ次の昼。

羽化直前
次の昼

そういうわけで、無事羽化して気が付いた時には文字通りもぬけの殻でした。

なんで今日この記事を書こうと思ったのかというと、今日アオスジアゲハを見たからです。
クスノキの見える窓際で水をやっていると、アオスジアゲハがやってきたのが見え、急いで外に出ると、用心深く逃げ回り、私の手の届きそうなところには止まりません。なので写真も撮れませんでしたが、うちで羽化した個体かもしれず、それにしては警戒MAXで悲しかったですが、一目散に逃げたりはせず遠巻きに周囲を回っていたようなので、また来いよと心で念じて見送りました。

長くなりましたがこの辺で。
お付き合いありがとうございました。
次回は前に書いた鳩と燕の話を少し。
燕は今日のことですがさすがに長くなるので。

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