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オーストラリア バンで巡る旅 その10
2023/4/24
次の目的地はMackieさん、Josh達の住むSouth Coast。
休みなく運転したとしても10時間以上かかる距離。
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出発の朝は快晴。ここまで乾くことの無かったウェットスーツを少しでも干したい、、
しかしまたしても乾ききる前にもう出発しないといけない時間。
また帰り道に寄るとエリス達に告げて出発。長いドライブが再び始まった。
エリスたちと過ごした素晴らしい一週間を思い出しながら3〜4時間ほど走るといよいよシドニーに。流石に都会の雰囲気だ。しかしここは地下のバイパスを使いスルー。先を急いだ。
明るいうちに中間地点のWoollongongまで到着したい。
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シドニーを脱出し、もうすぐ目的の場所というところでビュースポットを発見。
ちょうど日が暮れたところで美しい景色を見る事が出来た。
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Wollongongのローカルから事前に情報をもらっていた車中泊出来るビーチのパーキングに到着したのはすっかり暗くなってから。シャワーも浴びずにビール1本飲んで撃沈。
夜明け前、あまりの波の音に眠れなくなり起きてみると前日の倍くらいはあろうかという大きな波が打ち寄せていた。
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朝のコーヒーを淹れながらぼーっと巨大な波を眺める。
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そういえば朝は大分寒くなってきた。南下して来たせいか、秋が深まっているのか。
コーヒーで目も覚めたのでこの辺りのメインスポットを見に行くことに。
そこにはこの旅一番の大きな波がブレイクしていた。
6ftから8ft位のセットがそれほど間隔を置かずに入るコンディション。
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たまに入るセットは10ftはあろうか?
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アウトに出るには右の岩場の切れ目からからスープの中を左に突っ切ってチャンネルまで出るしかない。見ていると左手前への流れが半端でなく、チャンネルの安全地帯に到着する前にセットを食らってしまい遙か1kmほど左のビーチ方面から上がって歩いて戻ってくる人も。パドルアウトは諦めました。
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やや落ち着いて来た時のインサイドのクリーンな波はとても良い波でしたがここもセットが来てしまったら食らってしまうゾーン。
タフなオージーたち。強者揃いでした。
さてここからまた5〜6時間。麻子が運転してくれると言うのでお任せして助手席でナビ係。麻子はゾーンに入りそのまま運転し続け、気がつけばもうすぐのところまで。
教えられたマッキーさんの住所は海沿いから内陸に30分ほど入ったBegaというところ。うねる丘に牧草地。美しいところです。
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なんとか日暮前ギリギリに到着。
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海まで40分、スノーサーフィンができる山まで2時間という八王子の私たちが住む家と同じような環境。そして丘の上に立つ家、シェイプ小屋はシンプルでマッキーさんらしい住まいです。
マッキー家でウェルカムディナーをご馳走になりました。
ほぼ芋しか食べない、正直私たちから見れば偏食なマッキーさんですが、数種類の芋を使い自分で別メニューを作っていました。誰にも合わせる事なく自分の趣味趣向を貫く姿勢はシェイプにも通じます。影響を受けたとしても変わらず自分がこれが一番というところを追求する姿勢は正直かっこいいなと思いますし見習いこそすれなかなか実現するには勇気がいる事だと感じます。ワイルドな自然の中での暮らしが基本にあるオーストラリアで尚且つ自分を貫き、誰のシェイプとも違う板を長年削り続け生き抜いている彼のような存在がアンドリューのような本質を常に探し求めている本物からの支持を集め、今 若手のシェイパーたちからもレジェンドとして尊敬を集めている理由なのかもしれません。ちなみに彼はこの家を建てるまで自分のシェイプルームを持った事がなく常に誰かの工場を間借りしここまでやってきての今があるとアンドリューから聞きました。私と同い年の今年58歳。先日の来日、我が家でのステイ〜そして今回。何かとても心熱くなる訪問でした。
奥さんんのポーリーさんが作ってくれたミートパイ、マッキーさんの芋料理で感激した私たち。ビールもいただき長旅も相まって朦朧としている私に見せたいものがたくさんあるよう。もちろんそれを期待してここまで来たのですから。
敷地内のシェイプルームに行こうと。そこはまるでショールームのように美しいシェイプルームでした。
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最初に見せてくれたのはWinterstick。
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彼のサイドカットデザインはここから始まりました。
ボトムを見れば当時の製作技術やデザインセンスの高さがよくわかります。
センターにはコンケーブが入りエッジぎわにビベルが入るトライプレーン形状。まるでエリスのLite Kiteのようなボトム。今これをスノーボード工場で作ってくれと言っても作る事ができないばかりか話も聞いてくれないでしょう。
今私たちがRideオリジナルボードでまさに取り組んでいる新しい自由なデザインのスノーボード作りはスノーボードが最初にデザインされた当時すでにあったというかそこから始まっていたのでした。
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サーフボードから影響を受け始まった初期のスノーボードデザイン。逆にそこから影響を受けたサーフボードをデザインしたマッキーさん。Ryan Burch, Ryan Lovelaceなどサイドカットをシェイプに取り入れたシェイパーは皆一様にマッキーさんの功績に言及します。
そして貴重なTracks Magazine。
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先日バッタリお会いしたMorning Of The EarthのAlby Falzon氏がエディターとして1970に創刊した雑誌です。
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よく見ればすでにサイドカットデザインや
持続可能な自給自足のやり方などなど
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当時のカウンターカルチャー的情報が盛りだくさん。50年以上の時を経て再びその価値を感じる内容でした。経済に魂を抜かれてしまったその後の私達が再びお手本とするべき内容が詰まった貴重な内容の雑誌でした。
そんな世界を理想と考えるマッキーさんのシェイプにはなんの遠慮も経済的な欲求も感じさせない世界があります。
シェイプルームには皆趣味が現れます。
下の板はアンドリューのGlass Loveでガース・ディッキンソンが乗っていたあのサイドカットフィッシュ。当時の赤いレールはなぜかグリーンに塗り替えられていましたが。
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RIDEではマッキーさんとこの板の復刻版の製作を考えています。
まだまだ皆様にお伝えしたいことはたくさんありますがあとは店で。
明日は波も上がるようでJoshとも合流してサーフしようと。
翌日に続く。
2023/4/24
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