軽蔑を含めてジャリ番プロデューサーと言われて


平山亨

当時、私は子供番組を専門にやる者として皆から軽蔑を含めて『ジャリ番プロデューサー』と呼ばれていた。好意を持つ先輩から善意の忠告を受けた事もある。
「平山さん。赤影で30%取るのも良いけれど、プロデューサーには『格』と言うものがあるんです。いつまでも子供番組やってないで、そろそろ大人番組やった方がいいですよ」
これには参ったなあ。好意の忠告なだけに、私は人生の選択を誤ったのかと迷った。でも、他に子供番組をやるプロデューサーがいないのだから私がやるしか無かったのだ。僕だって大人番組が嫌いな訳じゃない。『花のお江戸の凄い奴』『刑事くん』『太陽の恋人』『彦左と一心太助』『どっこい大作』『柔道一直線』『花と娘』等々。結構大人番組もやってるんだ。でも今にして思えば私は大人番組よりも子供番組に向いていたようだ。あの年になって少年マガジンや少年サンデー少女フレンドを読んでワクワクし大人の世界の出世や銭儲けなんかに興味を持てない大人になれない大人子供だったのだから。

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