窪寺先生とのzoom

経緯

ある日、Facebookだったと思いますが、目を疑うような投稿がありました。

【募集中】2021年度 海の探究学習・オンライン支援プロジェクトの開始」

まさに長女のためのプロジェクトだと思いました。ただ、よく読むと、「全国の小学校高学年生・中学生・高校生の中で、・・・」とあります。

惜しい!!

長女は小3なので、いつもの私ならすんなり諦めているところですが、このときは何故か、ダメ元で応募してみようと思い、エントリーをしました

そして、何と、本プロジェクトをリードされている田口先生より、今回、特別に窪寺先生とzoomでお話をする機会をいただけるとの連絡をいただきました。

朝カフェしながらの準備

窪寺先生とのzoomは6/5と決まったのに、長女が今まで調べたことと聞きたいことを「まとめる」作業は全く進捗がありませんでした。準備したことは、前回殴り書きしたそれぞれ10コの「調べたこと」と「質問したいこと」のみ。

母は焦り、最終手段として朝カフェしながら準備をすることを提案したところ、長女からOKが出たため、朝8時から近くのドトールへ長女と出かけました。

モーニングを食べながら殴り書きしたノートをふたりで見返し、ノートの説明が足りないところを少し追記したり、「調べたこと」、「質問したいこと」からこの日話する項目を選んでいきました。あんなにまとめを嫌がっていたのに、話をしていると気持ちも盛り上がってきたようで、ドトールを出るときは、「あ〜楽しみ〜」と言っていました

至福の時間

6/5 11時、いよいよ念願の窪寺先生がZoomに参加され、セッションがはじまりました。長女は、最初の自己紹介のときは緊張して名前しか言えませんでしたが、先生のお話を聞いているうちに少しずつ緊張がほぐれてきたようでした。

考えてみれば、窪寺先生とのマンツーマン授業なんて、贅沢この上ありません。受けてくださった窪寺先生にも、アレンジしてくださった田口先生にも、本当に感謝しかありません。

先生は、今までの経歴、海の食物連鎖、水中映像等、海の生き物の魅力を平易な言葉で丁寧にたくさんお話しくださいました。普通の小学生は興味なさそうな部分もあり、かつ、お話は1時間半ほど続きましたが、長女は、「これ、◯◯で見たよね」、「あーこれ、何だっけー」、「あ、アオザメだ」と私に言ったり、「◯◯のときどんな気持ちでしたか」と先生に質問するなど、集中力を途切れさせることなく、熱心に聞いていました。

長女の学び

口下手の長女から母が聞き出したところ、今回の長女の学びは下記だったようです。

ダイオウイカを見るためには、ダイオウイカを食べるマッコウクジラについても知る必要がある ※以前は、長女は、ダイオウイカを食べるからという理由でマッコウクジラは嫌いでした。
13年後の21歳のときにはダイオウイカを見れるかもしれない(セッション中に自分で計算したそうです)
・ダイオウイカを見るためには、研究者になるのがよい
・ダイオウイカだけではなく、いろいろ探究してもよい
・マッコウクジラはイカを丸呑みする
・ダイオウイカを先生が見られた時の気持ちは・・・(先生の回答は内緒)

ダイオウイカだけでなく、今まで嫌いだったマッコウクジラにも興味の範囲が広がったようです。また、ダイオウイカは「どうせ見れない」存在ではなく、何年後かの「現実」になったようです。

そして、私は、長女に「問い」を立てる力がないと以前ボヤいていましたが、長女から先生へのお礼のメッセージには下記のように書かれているのに気づきました。

「マッコウクジラがイカを丸呑みする」ということが印象に残っています。
なぜかと言うと、私は、マッコウクジラはイカを丸呑みするのではなく噛んで食べると思っていたからです。
でも、飲み込んだら味は感じないので、舌がなくてもいいんじゃないかと思いました。

ん?「舌がなくても・・・」は結構いい「問い」では?

先生のお話に刺激されたのでしょうか?

親の学び

最後、私も出しゃばって私も先生に聞いてみました。

「ダイオウイカは気軽に見ることができない、深海の生物を見ることすら難しい、このように、自分の「体験」ができない中で小学生が探究心を維持し続けるのは難しく、最近はYouTubeの動画作りに走ってしまうことも多いのですが、親としては何とかサポートしてあげたいと思います。アドバイスいたけませんか。」

先生のアドバイスは、「子どもが1つのものを探究できないのは当然のこと。いろいろやらせてあげるのがよいと思います」とのことでした。確かに、先生は今の専門に行き着くまでにいろいろなテーマを探究されていますし、今の専門も「たまたま」研究室の先生から与えられたものだったとのことでした。

私は、探究して欲しい気持ちが強すぎてダイオウイカにこだわりすぎていた気がします(迷いはありましたが)。長女に「今、Hが興味があるのは、ダイオウイカとYouTubeとケンカ(ケンカをするほど仲がいいことを表現する動画を探究学舎で制作中のため)とデザイナーね」と聞くと、「うん」と、嬉しそうに言っていました。

「探究する楽しさ」を知ってもらうためのサポートは今後もしていきたいと思いますが、テーマはいくつか平行して進んだり、すぐに変わったりすることがあることも理解しておく必要があると思いました。

受けてくださった窪寺先生、アレンジしてくださった田口先生に改めて感謝申し上げます。

ありがとうございました。