見出し画像

♯2 “信頼関係を築く”という言葉について、ハッとした話。


ふと気付いた、安心感

年末年始の長い休みが明けて、久しぶりにクラスの子ども達に会った時のこと。


私は、子ども達の笑顔を見て、自然と温かい気持ちになっていた。

側にいて落ち着くし、ほっとする感じ。


ああ、そうか。

私は、子ども達に対して安心感を抱いているんだ。


って、ふと気が付いた。


そこで思い至ったのは、

子どもと信頼関係を築く上で、“私自身の心の許し”がとても重要な要素だということ。


ずっと、子どもが心を開いてくれさえすれば、信頼関係は築けると思っていた。


だから私は、温かく関わって、無理強いをせずに、心を開いてくれるのを待つことを大切にしていた。


子どものペースに目を向けることは、本当に大切なこと。

どんなに相性の良い相手だとしても、一朝一夕で深い仲になることって難しいから。


ともに過ごした時間や、一緒に交わした言葉が積み重なり、積もり積もって、ようやく心は開かれていく。



でも、それだけではなかったんだ。


私側からも、心を開いている状態になっていなければ、信頼関係を築くなんて、とても言えない。



一方的な感情ではなくて・・・

素材 手

一方の心が開かれていても、一方の心が閉ざされていたら、

そんなの到底、“信頼関係を築く”とは言えない。


辞書で引くと、こんな言葉で説明されている。


“信頼関係”
▶相互に相手のことを信頼し合っている関係。


“相互に”と書いてある。


大人同士の関係でなら、すぐに分かる当たり前のことなのに。

相手が“子ども”になっただけで、【信頼関係】の意味を履き違えていた。


私自身の心が、目の前にしている子どもに対して開いていることも大切なんだ。


一緒にいて心地良いな・・・とか、

この子と、こんな楽しい話がしたいな・・・とか。


そんな、心からの安心感があるかどうか。

私の心は今、目の前の小さな子どもに対して、開けているのかいないのか。


それが相手との関係性において、

大きな違いをもたらすのは、当たり前のこと。



✖【子どもが心を開いてくれた】=【信頼関係が築けた!】

という図式が成立するだなんて、本当におこがましい話で・・・。


○【子ども】だけでなく、【保育士である“私”も心を開く!】
⇒【信頼関係が育まれていく】


小さな子どもだけに、

心を開くのを任せきりにするのは違う。


保育士である私自身も心を見せていく。


それが出来たら、“互い”の心に寄り添える。

心からの愛情と、敬いの心を持って、子どもと関わっていける。


それが出来たらきっと、、

うわべだけの、偽りの保育をする必要は一切なくなっていく気がする。


保育の仕事の中にある、《苛立ち》や《もどかしさ》でさえも、

《温かさを持った心の葛藤》に変わっていくだろう・・・。



保育士は、自分自身のことを知っていくべきだ

画像2

私はゆっくり心を開くタイプだから、人より“信頼関係”を築くのに時間が掛かるかもしれない。


“この子”は、私にどれくらい安心感を抱いてくれるようになったかな?』と考えるのと同じように、


“私”は、この子に対して、どれくらい安心感を抱いているだろうか・・・?』と

その都度、立ち止まって考えること。


子どもを見るのと同じように、

自分の心を見る。



自分の心の癖や、性質を理解すれば、

子どもとの間にある“心の距離”が見えてくる。


自分のことをもっと知っていく。

性質や、性格や、そして心の変化。


自分自身の心の開き具合が、【子どもとの関係性】の深さを左右していく。


そのことを今、身をもって、体感し始めている。


子どもに対して、心から気を許せるようになったのならば、

きっと、驚くほどに子どもとの関係性は変わっていくに違いない。



子どもの心に寄り添う【保育士】という職業。

だからこそ、

自分の心に寄り添っていく力があると強い。



保育の現場は人間関係を楽しむ場

画像3


信頼し合っている状態って、きっとこんな感じ。


心を許す。


心を開く。

良い意味で、無防備でいられること。



子どもが心を開いてくれて、

それだけでなく、私も心を開いた状態になって、


そうして始めて、信頼関係が築いていける。




だから、本当の意味で信頼関係を築く、というのは、そんなに簡単なことではないはず…。


気軽に週案や、個別指導案に書けるような言葉ではないのかもしれない。



どんなに子どもが無邪気で、素直で、温かくても、

その優しさだけに甘えていては、心を通い合わせる関係性にはほど遠い。


「せんせいー!!」と言って、

毎朝、笑顔で駆け寄ってくれる子ども達に心からの感謝を。


心を開いてくれるその姿は、本当に大きなパワーで、素晴らしい優しさなのだから。

応援ありがとうございます。 とっても励みになります♪