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旅と光

こんな時だからこそ旅のことを語りたい。
旅が特技だと気づかせてくれた人たちがいるから。

旅の風景に、大きな影響を与えるもの、それは「光」だ。

そんなことを意識したことがあるだろうか。光は常に共にある。でも、旅だからこそ、感じられるもの、そのうちの一つだと思う。

今にも太陽が地平線から登ろうとする、澄んだ朝は、まだ夜の空気の名残がある。うっすらと冷たい空気が低空をさまよい、夜明けの待ち遠しさを感じる。

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旅の朝は早い。眠るのが惜しい。朝外へ出て歩くと、横から照らされた花が輝く。それはまるで1日の始まりを歓んでいるようにさえ思える。

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木と木の間から差し込む木もれ陽、熱さを和らげてくれた木の葉の隙間から覗き込む木もれ陽、雲間から降りる天使の梯子のような漏れ陽、どこまでも追ってきてくれるのも、光だったりする。

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水と光はハーモニー。水は光を際立たせる。光は水に色を与える。ある人が言う、「あそこの海は透明だった」と。またある人が言う。「いや、あそこの海はエメラルドグリーンだ」そしてまたある人が言う。「いやいや、ほとんど青いじゃないか」みんな本当のことを言っている。海の色=水×光

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真上から照らされる芝は艶やかになる。大地のエネルギーを感じる。目を開けずとも眩しい。光に包まれる。

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地の先で輝く光は、自由の光。その先にに何があるのか想像は自由だ。見たいものを思い描く。そして、好奇心を掻き立てる光。だから、進む。地図など見る必要はない。光に向かって進もうとすること自体、すでに旅。

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沈みゆく太陽は一日がどんなに豊かだったか振り返らせてくれる光。そして、明日へのバトンの光。今日と明日が交じり合う時を照らす光。「今日もありがとう、明日も楽しみだね」希望の光。

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太陽が水平線に沈んだあとも、光は有り続ける。暗闇も光。光の在り方が違うだけ。美しい暗闇の中で、明日に想いを馳せて、眠りにつく。

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光は、日常にある。いつもある。

光を感じると、いつでも思い出せる。いつかの旅を。あの時の風景を。その時の自分を。

だから、光を感じれば、旅になる。

旅と光。

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