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2年間の眠りにつく前に(「トライアローグ」展)

トライアローグ[横浜美術館] 2020.11.14 - 2021.2.28

横浜美術館が、大規模改修工事のため、2年間の長期休館に入ります。お休み前の最後の展示として現在開催されているのが、「トライアローグ」展です。

横浜美術館、愛知県美術館、富山県美術館が所有する20世紀西洋美術のコレクションが一堂に会します。

美術史の中で「20世紀」だけでくくると狭いような気がしますが、展示されている作品群を見ると、「20世紀アート界の多様性」が浮き彫りに。

よく考えたら(よく考えなくても)、マティスも、マグリットも、ボイスもみんな20世紀西洋アートなんですよね。

展覧会は、20世紀西洋アートのいいところをちょっとずつ楽しめる「20世紀西洋美術幕の内」といった感じで、普段美術館に行かない方も、すんなり楽しめる展覧会だと思います。

展示の工夫も素晴らしく、3つの美術館のどの美術館がこの作品の保有しているのか、キャプションで色分けされているので、横浜、愛知、富山がそれぞれどのアーティストに強い(多く保有している)のか、ぱっと見て分かるのも面白いところ。

ただ、担当学芸員さんいわく、「どこの美術館も景気が良かったころの20世紀作品は買い集めているのでこうした展示ができた。しかし今、現代の作品の収集が弱い。現代の美術にもあらためて目を向けていく必要がある」とのこと。

2年間のお休みのあとに、パワーアップして帰ってくる横浜美術館が楽しみです。

トライアローグ展は2月28日(日)まで。(あと3日!)

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