見出し画像

樋(とい)


●CONOCONCAN●
物事の根幹に興味深々な私が、インプットとアウトプットを兼ねて行う調べ学習のこと。読み方は【コノコンカン】。語源は、根幹が大好きという思いを込めた【根幹+好む】という足し算。

大人にも、小学校総合の時間にやったような、調べ学習の時間が必要なのだ!と思い立ち、開始。そうは言っても、褒められたようなものではなく、あくまでも物事の表面をカスッと撫でるような浅く広くな調べ学習。今回で4回目。”何か”を浅く知りたい人はご一緒に。”何か”がすでに見つかっている人は図書館へ。


Chapter① : 気になる根幹

今日は樋(とい)について。いわゆる雨樋です。
この夏何無区では、私/さきちゃん/ゆきのの3人で、建築コンペに取り組んでおります。時にはふざけながら、基本は真面目に(逆かな、、)楽しい楽しい建築設計の時間を過ごしています。
そして一昨日、名だたる素敵コンセプト達の中から、精鋭の2案まで絞られました。これがどちらも面白いこと!(目も心もキラキラしちゃうの!さきちゃんの突飛な提案も、ゆきのの地に足ついてるようで一切着地できてない感じ←も、最高のスパイス。これを練り上げてより洗練された形までまとめあげるのが私の役割!)
で、そのうちの1案は”雨樋”という存在が重要な役割を担いそうな感じでして、そんなこんなで、今日のテーマを樋にいたしました。降ってこ〜い、インスピレーション〜!

樋(とい)ってなんだ?

屋根の雨水を集めて、地面や地下に導くための設備のこと。雨樋(あまどい)とも言ったり言わなかったり。雨水を外壁にそのまま垂れ流すのは、日本の建築だけでなく、どの国の建築物にも良いことはあまりないので、名前や形は違えど、世界中に存在するようです。

あくまでも建築のカテゴリーにおける”樋”を取り上げています。樋自体には、他の意味合いも存在します。

私利私欲の調べ学習にお付き合いくださり、ありがとうございます

色々な樋の形

樋には色々なカタチ(形や在り方)がある。気になったものだけつまみ食い。

ガーゴイル
西洋建築の屋根に設置されることの多い、雨樋の機能を持った彫刻のこと。日本語では樋嘴(ひはし)とも言う。
お恥ずかしい..お恥ずかしいけど..正直に打ち明ける..私..ガーゴイルが雨樋だって..知らなかったー!!
ゴテゴテの装飾の一部だと認識してた。雨樋の機能がないものはグロテスクと言うんだね。ガーゴイルは、雨樋の機能を持つんだね。繰り返します。

「ガーゴイルは、雨樋です。」
勉強不足、反省。

雨樋としての機能だけではもちろんなく(装飾性が高いのは言わずもがな)、宗教的な意味合いや、魔除けの意味もあるようです。

補足

建築として使っちゃう
外壁の表面に筒を使って這わすのではなく、外壁に工夫をして、内部に取り込んで仕舞う事例あり。外からじゃ樋には見えないし、機能を機能として見せたくない場合には検討の価値大有り。(参考写真を貼れなくてごめんね。想像して〜)
それから、滝として遊んじゃうという、建築系の人ならどの建築のことを言っているかわかる有名な事例。何も、雨水を屋根から地面まで優しく降ろさなきゃいけないなんて決まりはないもんね。ジャバーっと滝のようにして、雨の日はそれを楽しむという豊かさをゲット。

地面ではなく緑地に導く
喜ぶ人がいるならば、分けてあげよう、雨の水。
屋根や外壁に緑化を施しているなら、地面に雨水を降ろす過程で、お裾分けしてあげたら喜ぶよね。スタートとゴールは決まっていても、その途中で何をするかは中々議論されないことって世の中多い。効率という評価軸の上ではすぐに論破されてしまいそうな寄り道も、長い目で見たら超絶効率的だっていうこともあるもんだ。というエールを勝手に受け取りました。ピタゴラスイッチみたいな雨樋があったっていいじゃないか。アンビルト専門の私はこういう話が大好物。

別で語るほどの厚みはないから、ここいらで小さくアンビルトの建築設計専門の思いをまとめてみた。

《アンビルト設計に対するスタンス》
・アンビルトで100点。そして2次創作も楽しみたい。
・実際に建築することは素敵なことだけど、要検討させてほしい。
お金や時間に極端に縛られた設計は、建築の魅力を半減させちゃう。
・有り余るお金を面白い建築に投資したい人は嫌いじゃない。

アンビルト専門の叫び


Chapter② : 身になる根幹

機能と意匠

雨樋の設備としての側面は認めた上で、意匠の要素が加わった雨樋の存在に関心があることがわかった。装飾性が育まれた背景が何にせよ、機能を機能に見せない工夫って、素敵。ガーゴイル、ありがとう。知っておいた方がいいことも、知らない方が良いことも散らばっている世の中で、どちらの道も歩める選択肢があるっていうのは、豊かなことだと思う。雨樋はそういった点で、機能に寄り添ったプロダクト的価値と、意匠に寄り添った建築的価値、その両方がある。弄り甲斐があると言う点で、魅力がより一層深まった。さて、コンペ案は成熟するだろうか。


和風(漢字タイトル)はお休みしようと思ったのに、またタイトルを漢字にしてしまった。それに、絵がなくてつまらないから、次回からは少しの努力を投入して絵も入れよう。わかったな、私。次回は、絵を描くんだ。

Fin.
麻裕

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?