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美人局vs結婚詐欺vsダークライ

こんリシェ(՞ . .՞)ฅ”
年末の大掃除第2弾ということで現旦那との出会いを書いていこうかなと思う。

登場人物
私:騙されやすい体質。マルチで200万失った過去あり
レモンサワー:現旦那。自称美食家。騙されにくい所か信じることの方が少ない

レモンサワー

レモンサワーという人間を知ったのは自身のdiscordサーバーリシェ丸水産だった。
たまたま話題として彼がかっこいいと画像が添付されており、顔全体は映っていないものの覗かせた目元からはかっこよさが溢れ出していた。そう、私のタイプだったのだ。

これは落としたい、真っ先にそう思った私は早速アプローチを始めるのだった…。

認知されるまで

当時、Twitterはフォロワー140人程度だった。対してレサワのアカウントは5000人弱でありあまりにもレベルが違いすぎた。フォローはしたものの認識されるにはあまりに遠い。

そうして私はとある秘策を思い付く。そうだレモンサワーを飲めばいいのだ。

そして、私は毎日レモンサワーを上げ出す。

実際Twitterに上げていたもの

こうしているととある日からレサワからいいねが付くようになった。そう作戦成功の瞬間である。
そうして私はレサワから認知されたのだった。

オフ会

前記事でも話した通り、私は関東に移住するのが夢であった。その夢を叶えるために銀座で働く事を決意し1週間ホテルを取ってお店と住まいを探すことにした。

せっかく行くのなら関東の人とも会っておきたい。いずれ遊ぶ事になるのだから。
そして、すぐ私はTwitterに関東オフの募集をかける。これが全ての始まりであった―…。

いざ、東京へ

オフ会メンバーはありがたいことに10名弱集まった。1週間程の滞在だったので複数回に分けても全然全員と会えそうだった。
もちろん、レサワもそのメンバーにいた。そこから少しDMのやり取りもするのだが、お互いどことなくぎこちない。タメ口でいいよとは言うものの気が抜けると敬語に戻りその度に指摘しあった。

だからこそ、オフ会では一気に打ち解けたい。あわよくば付き合いたいと思っていた。

レサワとはサシで会うことになっていた。
そして、その前の数日間にも複数人と会うことになっている。因みにそのオフ会でも面白い話があったのだが、また機会があれば。

東京はとても楽しかった。レサワと会う前日までは。そう、そこで私はとある事件に巻き込まれることとなった。

盗難

レサワと会う前日、私はとあるフォロワーとカラオケに行っていた。場所は池袋だ。麺屋 Hulu-luでスパムおにぎりを貪った後の話だ。

カラオケでは遂にお酒を飲み始めてしまう。しかも大ジョッキでだ。私はお酒は好きだが強くは無い。当たり前だがその日も大いに酔っ払っていた。心地よい酔いを感じたままカラオケは解散へ。ホテルは築地に取っていた為、鼻歌を歌いながら丸ノ内線へ。

築地までは少し距離があった。私はクレカとSuicaを入れたスマートフォンを膝に乗せて電車の揺れに居心地の良さを覚えながら目を閉じる。
……目を閉じてしまったのだ。

気付くと一眠りした後だった。築地に着くアナウンスが鳴り響き私は立ち上がる。ふと感じた違和感。だが、私は改札へと歩みを進める。そして気が付く。

スマホがないのだ。

カバンの中を漁る。ない。ポケットの中を漁る。ない。じわじわと現実が酔い覚めとなって襲ってくる。
……スマホが盗まれたのだ!

悲劇

ホテルに戻るともう一度荷物を確認する。やはりスマホはどこにもなかった。こういう時はどこに電話すればいいのだろう、調べる術がない以上どうしようもなかった。
次の日はレサワと会う約束があると言うのに手段を経たれてしまった。

ホテルの部屋から電話をかける。そう、唯一覚えている母親の番号だ。事情を一通り説明するとありがたいことにカードを止める番号、スマホ盗難時の緊急連絡先、各種問い合わせ先を教えてもらう。母親しか頼れる人がいなかった。

スマホを追跡してもらうとスマホは新宿にあるという。オマケにカードは限度額いっぱい悪用された後だった。これが東京の洗練である。私は涙を堪えきれずすすり泣きながらせめてスマホが届いていないか忘れ物センターへ電話をかけまくる。だが、現実はそう甘くない。結局スマホが帰ってくることはなかった。

絶望のオフ会当日

その日は眠れなかった。目を閉じても涙が溢れ絶望がその身に襲いかかる。心臓が妙なリズムで鼓動を繰り返し呼吸さえ乱れた。

池袋駅に戻ったりもしたがスマホは相変わらず見つからない。今電車に飛び込んでしまえばどれ程楽だろう。ホテルに戻るもスマホに依存している以上、時間を潰すツールがない。いつも以上に時間が長く感じてしまう。

もうレサワと会う所ではなくなってしまった。しかし、母親はそれを許さなかった。「分かった、お母さんがレサワさんに連絡取ってあげるから絶対に会って」母親なりの気遣いだったらしい。その日は夜会うことになっていた。寿司を食べるとまでは決まっていたのだが、場所は池袋としか伝えられていない。連絡を取り合わなければ会えなかった。

連絡手段はないものと思われたが、不幸中の幸いで母親がリシェ丸水産のサーバーに加入していた。なので、早速レサワのdiscordへと連絡を取り次いでもらうことにした。

「じゃあ、お母さんが今から言うことをレサワさんに送るね!えっと、リシェの母です」「母ですはやめて……」スマホを無くしてる分際で私には何故か恥じらいがあった。せめて、友人ということにして貰えないだろうか。母親にそこだけ変えてと頼むとすぐさまdiscordを送って貰う。

因みに実際に送られた文章はこれである。

だだだ、代理の者…!?

レサワに後から聞いた話なのだが、これを見て真っ先に美人局を連想したらしい。複数人にこれを相談した所、会わない方がいいと言われたらしい。
ここでレサワは究極の択に迫られたという。

寿司屋

母親に連絡を取ってもらい、やっとこさ寿司屋の場所を知る事に成功する。しかし、住所が分からない以上辿り着くことは出来なかった。

スマホがないのでGoogleマップも使えない。私は時間より早めに池袋に向かうとタクシーに乗り込む。タクシーに連れて行ってもらえばいいのだ。

天海までお願いします」「あー、知らないよそんな場所。住所は?」「……」
無言でタクシーを降りる。そして近くのキャンドゥへ。だが、そこでも場所が分からない。詰んだ、と思いきや「交番がそこにあるけん、行きな」おばちゃんのアシストが入る。

こうして交番に駆け込んだ私は寿司屋の場所を覚え小走りで向かう。運良く寿司屋は近くにあった。そして、店へ辿り着き予約名を言う。席に通されるも誰もいない。もしかして、来ない?少しの不安が過ぎる。個室の高級そうな場所だ。緊張が尋常じゃない。時間を見ようにも時計もない。

膝に乗せた拳をじっと見つめることしか出来なかった。頼むから来てくれ、頼むから…!

「お待たせしましたー」

個室がガラリと空いた。

初対面

「初めましてレモンサワーです」「あっあっ」緊張で上手く彼の顔が見えなかったが想像以上にカッコよかったのを覚えている。その日は仕事帰りなのかスーツで来ていてよりカッコ良さを引き立たせていた。そうだ。私はスーツ姿の男性がめちゃくちゃ好きなのである。

その後の記憶はあまりない。日本酒を飲んだことは覚えていて後はずっと緊張状態が続いていた。上手く話せてたかさえ覚えていないが楽しかったのは確かだ。

雲丹の3種食べ比べを食べながらチラリと彼へ視線を向ける。話も上手いし顔もいい、何とか引っ張れないだろうか。

「この後良かったら俺ん家で酒でも飲む?」

ありがたい誘いが来た。元々レサワとはコカレロを一緒に飲もうと約束をしていたのだ。家で飲もうと誘われるのも納得だ。

「じゃあ、お邪魔します」

この後晴れて私とレサワは付き合うこととなった。スマホを無くしたにも関わらず私は幸せだった。そして、その幸せで胸焼けになりながら山形へ帰る。因みにレサワはバツイチである。一緒に飲んだタイミングで詳しく話を聞いたのだが、元嫁に何らかの書類を送らなければならないというタイミングらしかった。

しかし、私にはそんなこと関係ない。久しぶりに恋人ができたのだ。ほくほくと山形へ帰り客へと自慢する。

「聞いて!私彼氏出来たんだ~」

でも、彼氏まだ離婚云々済んでないんだー。続けて言うと客の顔が青ざめていくのがわかった。

「それさ、結婚詐欺じゃない?奥さんから君訴えられるよ」
「え」

こうして美人局vs結婚詐欺が成り立つこととなった。因みに私と付き合う云々の頃にはちゃんとレサワは離婚していたのだった。しかし、客が言うにはこの後奥さんが出てきて弁護士から連絡がいきますと脅されるよとの事だった。私は身震いした。

「別れた方がいいよ、で、僕と結婚しよう」
「え」

客との会話も未だに覚えている。
そうしてレサワとの交際は一難ありながらも発展し、結婚まで行くのだった。

𝙼𝚎𝚛𝚛𝚢 𝙲𝚑𝚛𝚒𝚜𝚝𝚖𝚊𝚜*↟⍋*↟⁡⁡


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