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おしゃれと無縁な生活からの脱皮

私は、山間部の生徒から、コーデが良いと言われるのが、負担になっていた。
冬場になって、着る服が限られてから、殆ど言われなくなったが、それまでは少し工夫をすると言われていた。
考えてみれば、学校はおしゃれと無縁の社会である。
なるべく個性を抑えて、同じ制服を着ていく。
自分も中学校高校と制服があって、ネクタイにジャケットだった。
ただ、冬場はセーターは何を着ても良くて、そこで個性を発揮していた。
山間部の高校生もネクタイにジャケットだが、地味なセーターしか着ていない。
教師の方は、男性は地味なスーツが基本だが、スポーツ系のクラブ担当者は動きやすい地味な格好だった。
女性も、おしゃれな格好をしてくる人は殆どいなかった。

一方、都市部の高校生は、男子は詰め襟、女子はセーラー服だった。
教室の暖房があまり効かないので、防寒用のコートは自由に着て良かった。
厚いコート着て授業を受けるなんて、本来はマナー違反だが、経費節減が優先だったようだ。
こちらの学校は、その防寒具以外は、全くおしゃれとは無縁だった。
教師は、スーツが基本だが、若い教師にはおしゃれな人もおり、多くはやはりスポーツがしやすい格好だった。
女性教師はさすがに若手を中心におしゃれな格好の人が多かった。
ALTの女性教師は特に派手で、腕にはTattooの小さいのが入っていた。
教員でTattooを入れている人を見たのは初めてだった。
ただ、街で見かけるような、ファッショナブルな格好は、殆ど見られなかった。

昨日、久しぶりに大阪までJRを使って出かけた。
そして、若い女性のファッショナブルな姿を見て、いかに今までこういう人たちと無縁だったかを思い知った。
普段出かけるところは、道の駅やたまにモールに出かけていた。
モールなどは岡山とか姫路だったので、これほど着こなしに凝った人はいなかったように思う。
また、駅のホームや列車内のように、人の姿をじっくり観察する機会も少なかったから、気がつかなかったかもしれない。
服装だけでなく、髪型も自分を見せ方を工夫しているのがよく分かった。

私はクラブ顧問は水泳や剣道で、授業での服も着替えやすい服装を選んできた。
今年度は初めて、夏以外はデニムジャケットを着ていた。
そして、初めて生徒から服装を褒められ、同僚の先生からもおしゃれだと言われた。
常日頃から家内には、身なりに気をつけるように言われていたが、あまり気にしなかった。
却っておしゃれをするのは、男らしくないとさえ思っていた。
しかし、こうして老けてきて、見栄えが悪くなると、身なりが悪いと、ほんとうにみすぼらしくなると分かった。
これからは、衣服を買うのを家内に任せておくのではなく、自分でしっかり選んで買おうと思っている。
何せ、家内はベージュ系の地味な物しか買わないので、自分で買わないとそちら系統ばかり増えてしまう。

若い頃は女性にもてたいからおしゃれをしたが、この歳になると、爺むさくならないために、おしゃれをしなければならない。
自然界でも動物たちは、死ぬまでちゃんとおしゃれをしている。
裸の猿である人間の本当のおしゃれは、弛んだ体を引き締めることだと思うが・・・・・




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