何度でも見たい傑作映画 「タクシードライバー」
私が何度も見たいと思ったり、実際に何度も見てきた傑作映画をおススメするシリーズ。
第2回は「タクシードライバー」(1976年、アメリカ)
前回に引き続きロバート・デ・ニーロ主演作です。
監督はマーティン・スコセッシ。この二人の組む映画は傑作揃いです。
最も印象深いのは間違いなくスリーブガンですね。
「右腕に仕込んでおいて、腕を振り上げると上着の袖口からピストルが飛び出てくる」
というトラヴィス君の作った秘密兵器です。
これを装備した彼が鏡の自分に向かって「俺に話しかけてんのか?ん?」と小芝居するシーンはあまりにも有名です。
余談ですが、俳優の鈴木亮平氏がこのシーンをモノマネしてて面白かったです。
また、テーマソングも最高です。穏やかで甘美なサックステーマ。この曲が無かったらこの映画はそこまで印象に残らなかったかもしれない。
あと、のちに「羊たちの沈黙」で主役を務めることになるジョディ・フォスター(当時13才)が出演してるのも強いです。女衒役はハーヴェイ・カイテル。
私はトラヴィス君の癖の強いキャラクターが好きです。
彼は戦争で精神を蝕まれており(それとも戦争以前からなのか)とても純粋で不器用です。彼にとってクソったれな世界を変えようと、彼なりに努力をしてみますが何一つうまくいきません。そこで、彼が考えたのは悪の根源・大統領候補者の暗殺です。
異常者のムーブをするトラビス君ですが、結局は誰かに認めてもらいたいだけなんだなと同情してしまいます。不憫です。
それにベトナム帰還兵ならではの葛藤もあるのでしょう。その辺はスタローンの「ランボー」に通じる部分があると思います。
若干血なまぐさい作品なので苦手な方もいるかもですが、見ておいて間違いない程の名作です。
余談:「ファイトクラブ」の主人公が使う偽名「トラヴィス」はこの映画が由来らしいです。
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