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ハンセン病療養所を訪ねました

しばらく前に東京の東村山市にある多摩全生園を訪ねました。ハンセン病の療養所だったところです。以前にも訪れたことはありましたが、前に比べてひっそりとしているように感じました。高齢化が進み、入所者数は年々減っているそうです。歴史の事実を伝えられる人が少なくなっているのだと感じました。

併設された国立ハンセン病資料館では、ハンセン病の歴史や療養所に収容された人たちの生活、患者や元患者、家族に対する差別や偏見など、ハンセン病に関する知識をたくさん得ました。入所者の方から壮絶な体験をお話ししていただき、胸が締め付けられる思いがしました。

ハンセン病については自分なりに学習してきたつもりですが、知らないことはまだたくさんあります。今回も収容された人たちが看護人として働いていたこと、雑居部屋の生活実態、親から引き離された子どもたちの様子など新たに学びました。療養所と外の世界を隔てるヒイラギの垣根が持つ特別な意味について知った時には「そんなところにまで」とショックを受けました。棘のあるヒイラギは収容された人たちが逃亡するのを防ぐためでもあったそうです。

ハンセン病が不治の病ではなくなった今も社会には偏見や差別が根強くあります。見学しながら自分の心の奥にも誤解や偏見が潜んでいたことに気づきました。学び続けることの大切さを感じました。


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