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117 読みごたえのある「学校だより」を出してほしい

市内の公共施設に近隣の小中学校で発行されている「学校だより」が置かれています。自治会の回覧版に挟みこまれていることもあります。時折り目を通すのですがすぐにやめてしまいます。部外者のせいもあるのかもしれませがあまり面白くありません。保護者ならば興味を持つのかもしれませんが、失礼ですが読む気になるものが少ないです。工夫が感じられないのです。

ある中学校の最新号(3月号)はこんな感じでした。卒業生に向けた学校長のことばに始まり、月の行事予定、小学生の学校訪問報告、授業参観と懇談会参加へのお礼、新型コロナウイルスについて(新聞記事のコピー)、そして部活動の試合結果報告です。

校長が推薦する詩の紹介欄(毎月掲載)もありますが、詩のタイトルと作者名しか書かれておらず、学校長の個人的趣味としか思えません。本当に詩を読ませたいと思うならば推薦理由を添えるなどの工夫がほしいです。「今月のことば」などと称した名言の引用もよく見られます。先生たちは概して人のことばを引用するのが好きなようです。行政の発表や報告をそのまま伝える記事や、新聞記事を転載したものも多く見られます。部活動の記録がほとんどを占めスポーツ新聞かと思ってしまうこともあります。

個人情報に注意を払っていることはよくわかります。たとえば4月に学年や学級編成、部活動の一覧が掲載されていても担任名や顧問名は空欄だったりして、これならばわざわざ掲載しなくてもよいのではと思うことがあります。その一方でコンクールなどで賞を得た生徒の氏名や部活の試合で活躍した生徒の氏名が掲載されています。励みにはなるでしょうが個人情報を問題にするならば学年や名前を載せても大丈夫なのかなと思ってしまいます。ましてや公共の場所に置いているのですから。写真も個人が特定されないよう気を遣っているのがわかりますが、その結果何の写真だかわからないものが載せられたりしています。

私は海外の学校を調査することが多いのですがその際に学校のホームページやニュースレターよく活用します。充実しているので学校の様子がかなり把握できます。ニュースレターはデジタル化されたものが多く、一般に公開されていることが多いです。内容も大変興味深いです。登録しておけば海外であってもメールで定期的に送られてくるので、私は可能な限り登録しています。アーカイブも閲覧できるので教育活動を時系列で把握することができます。

内容は日本と同じように学校長のメッセージに始まり、副校長や学年、教科、各部署(細分化されている)の担当者からのメッセージ、イベントスケジュール、活動報告、学年やクラスの学習報告、教材や教具、学習に関わる連絡 家庭への協力依頼、保護者組織の活動内容など実に盛りだくさんです。写真やイラストもたくさん掲載されており部外者でも読んでいて楽しいです。

ニュースレターに広告が掲載されていることもあります。広告料は学校の収入になるので、学校長はスポンサーの獲得に努めています。

日本でも学校の様子、子どもたちの様子が生き生きと伝わってくる「学校だより」がもっとほしいです。デジタル化は海外の方がはるかに進んでおり充実しているので参考にできることはたくさんあるのではないかと思います。
 

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