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114 退学した生徒のフォローもしっかりやってほしい

私立中学校を退学した生徒2人が公立中学校に転校してきました。2人とも同じ学校に在籍していました。自主退学いうことになっていますが、問題行動を起こして学校から退学を促されたようです。教頭が私立中学校に経緯を問い合わせましたが、教えてもらえなかったと言います。自主退学なので個人的な事情は伝えられないということです。でも2人そろって自主退学というのは不自然です。何かあったに違いありません。でも、個人情報の保護を理由に事情は結局伝えられませんでした。

2人は同じ学区に住んでいたので同じ中学校に転入しました。でも受け入れた教師たちは不安でした。学校は生徒指導上の問題を多く抱えていたからです。2人が何らかの問題行動を起こして退学したのであれば、彼らが転入してくることで新たな問題が生じるのではないかと危惧しました。でも公立学校である以上学区に住む生徒はどんな生徒であっても受け入れなければなりません。

そして教師たちの不安は現実となりました。2人は以前から在籍していた生徒の一部と徒党を組み、好き勝手なことをするようになりました。

私立学校は問題を起こした生徒を退学させることができます。教師にも葛藤はあるでしょうが、一般生徒への影響が危惧されたり、指導が不可能になったりした場合、退学という手段を取ることはあるでしょう。でもそれは究極の選択であってほしいと私は思います。先の生徒たちについて言えば、私立中学校の対応は適切だったのでしょうか。学校はどこまで努力したのでしょうか。退学後のことはどう考えていたのでしょうか。退学よりほかに策はなかったのでしょうか。本人や保護者はどう考えていたのでしょうか。疑問は山ほどあります。

私立中学校であっても入学させた以上は最後まで面倒を見るべきではないかと思います。少なくとも公立中学校ではそれが義務です。公立中学校の教員だった私としては「生徒を安易に退学させないで」と言いたいです。やむを得ず退学となった場合でもその後のフォローもしっかりやってほしいです。生徒のことを考える気持ちがあるならば転校先に必要な情報を提供し、両者で成長を見守ることがなされてもよいのではないでしょうか。退学したらあとは知らん顔というのではあまりにも無責任です。

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