『デスパレートな妻たち』面白さを解剖
『デスパレートな妻たち』は、2004年から2012年までアメリカABC局で放送されたドラマで、人気を博しました。(特に1〜5シーズン)
その魅力は何だったのかを分析します。
『デスパレートな妻たち』は
『セックスアンドザシティ』+『アメリカンビューティー』+『シックスフィートアンダー』×『ツインピークス』÷『24』
という感じのドラマだったと思います。
「SATC」の"女の人生いろいろあるよね!感"に「アメリカンビューティー」の日常生活に潜む危うさ。それに「ツインピークス」のミステリーと一部エピソードは「24」のスリルを兼ね備えています。
つまりいろいろな要素がミックスされているところが面白さの肝です。
ラブストーリーであり、コメディであり、ヒューマンドラマであり、ミステリーでもある。
ここまで多彩な魅力を詰め込んだドラマは前代未聞で今後も現れないのではないかと思います。
シーズン7とファイナルシーズンは、少し話を引き延ばし過ぎてしまった感がありますが、シーズン1〜6はかなり面白い。(もちろん7と8も充分楽しめますが)
最後に「デスパレートな妻たち」の制作に大きな影響をあたえたのにあまり日本では知られていない「シックスフィートアンダー」について触れておきます。
「シックスフィートアンダー」は、2001年から2005年にHBOで放送された、非常に評価の高かったドラマで、LAで葬儀社を営んでいる家族の群像劇です。
「アメリカンビューティー」と同じアランボールが手がけたもので、家族の日常を毒のあるユーモアで描いています。
冒頭が人の死から始まるところや謎の火事。そしてエンディングシーンなど、明らかに「デス妻」のインスパイア源となっていることが伺えます。
コメディ要素は皆無なので(シュールな笑いはある)「デス妻」のようなものを期待するとがっかりするかもしれませんが「デス妻」のファンなら観る価値のあるドラマです。
ただし、きわどいシーンが多く、一人で観るのを推奨します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?