【感想】メタモルフォーゼの縁側、観てきました。ネタバレ無し、たぶん。
なにわ男子の演技派といえば誰でしょう?
朝ドラに出演した西畑大吾か、今ドラマも映画も引っ張りだこな道枝駿佑か。
私の中でダークホースは高橋恭平だと思っています。
なにわ男子と出会うずっと前、私が初めて演じるきょへに出会ったのはスカッとジャパンのミニドラマ。
穏やかな好青年役を演じていましたが、なんというか、嫌味がなくかっこいい台詞を言える子だなあと印象に残っていました。
それがまさかおバカ系ナルシストアイドルとして再会することになろうとは数年前は思ってもみませんでしたね。
そんなきょへが出演すると聞いて観ると決めていた「メタモルフォーゼの縁側」。あの芦田愛菜様主演ということでシンプルに期待値も高まります。
設定として、BLをテーマに置くという衝撃。
おそらくはそういったジャンルはお読みにならないであろう芦田愛菜様の演技に感服でした。読んでいる時の恍惚とした表情、世間にバレてはいけないという神経質さ。どれもが自然で、リアルで、すんなりと世界観に入っていけました。
1番印象的だったのが、BLを愛する主人公2人の可愛らしさです。
私もオタクの端くれです。客観的に見て推しに愛を注ぐ姿は見られたくないものです。なぜなら多分、普段の自分ではなくなるから。
まるで童心に帰ったように喜びを露わにしてしまっていると思うからです。大人になってから「感情的になることはみっともない」という意識に雁字搦めになって、素直に気持ちを表現することが恥ずかしくなってしまいました。
映画というものを通して、客観的にBLを楽しむ彼女たちを見て、純粋に漫画の続きを楽しみにしたり、キャラクターたちを応援したり、という姿がとても愛らしく感じました。
一応現代の若者を生きる身としては、やはりBLや推し活というものにはやや理解が示されないことも痛いほど分かっています。
かと言ってそうした新しい文化が縮小してしまうのはもったいない。
しかし、むやみにBLコンテンツを増やしたりするというのも、演じる側の気持ちや受ける視線を考えた時、素直に応援できるわけではありませんでした。
この映画では、コンテンツの中身ではなく、その文化自体を一生懸命に愛する人々の輝きを伝えてくれていると思いました。
新しい角度で、文化をポジティブに広めてくれる、そんな映画であると感じました。
そんな世界観に、紡くんはぴったりマッチしていたと思います。
アイドルあるあるで結局恋愛に発展して……という兆しもなく、ただ自然に主人公の隣に寄り添い、彼女の情熱を受け止めてくれる存在。
私が数年前出会った好青年が、そのまま成長して、そこにいました。
何かに一生懸命であること。
学校生活を全て音楽に捧げてきた私ですが、社会に飛び出した瞬間熱の行先は推し活になりました。
それが心のどこかで認められずにいました。ここに情熱を費やしていいのか?もっと将来のために時間やお金を費やすべきなんじゃないのか?
でも、この映画を見て、そんな自分もまあいっかと認めてあげられた気がします。
これからもしばらくはなにわ男子を一生懸命に愛していこう、と思います。
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