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玉の緒よ


た(多)まの(能)およ
たえなば(八)た(多)えね
な(奈)がらへば
しの(能)ぶる(留)ことの
よわりもぞす(須)る(留)
玉の緒…魂を体に繋ぐ緒

絶えなば絶えね…
絶えるなら絶えてしまえ
忍ぶることの弱りもぞする…
秘めた恋を堪え忍ぶ気持ちが弱くなって、恋が露見すると困る、というような意味

歌の意味
我が命よ、絶えてしまうのなら絶えてしまえ。このまま生き長らえていると、堪え忍ぶ心が弱ってしまうと困るから。

新古今和歌集収録、小倉百人一首にも選ばれている

久しぶりに半紙に書きました。暑い中、さらに暑くなるような歌を書いてしまいました。
夏は恋の季節だから、ご辛抱ください。
この忍ぶる恋は凄まじい。秘めたるものだから、よけいに燃え上がるのかも。
あーこんな恋をしてみたかったなあ

式子内親王は1149年生まれ、1201年に没しています。後白河法皇の娘で、斎院という神に仕える仕事だったため、一生独身。叶わぬ恋に身を焦がしていたので、こんな激しい歌になったものと思われますね。密かな恋の相手は藤原定家だとか…
真相はわかりません。

玉の緒よ
絶えなば絶えね
ながらへば
忍ぶることの
弱りもぞする

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