スコッチウイスキー⑶蒸留

【蒸留/ディスティレーション
・モルトウイスキーの場合、ポットスチル(=銅製の単式蒸留機)が使われるが、蒸留所によって、形、大きさが違う,スチルの上部が白鳥の首のように優美な曲線を描いていることから、スワンネックと呼ばれる。
・スチルの上部には種類がある。
〈ポットスチルの上部種類〉
→ストレートヘッド
→ランタンヘッド
→ボール(バルジ)
→T字シェイプ

オニオンシェイプ

・この差異により、モルトウイスキーの個性の違いを寄与していると言われている。
・スコッチは基本的には2回蒸留する。
・1回目の蒸留を行うスチルをウォッシュスチル(初留釜)、2回目の蒸留をスピリッツスチル、もしくは、ローワインスチルと呼ばれている。
・蒸留とは?
→水とアルコールの沸点の違いを利用して分離させること
例えば
水の沸点は100℃
アルコールの沸点は78.3
そのため、モロミを熱すると先にアルコールが気化して出てくる。この差を利用する。

ざっくりイメージ。
Google画像検索より炎を抜粋

スチルの加熱方法は2種類ある。
①伝統的な直火焼きで、石炭ガスを使用する
②スチームパイプを使用して、蒸留釜の中に通す方法
→スチームコイルやスチームケトルなどの形状がある。
(メリット)
・直火焼きによる焦げつきや、内部の清掃が楽であるため、こちらが主流である。

・気化したアルコールは蒸留釜の首の部分からパイプ状のラインアームを通りわコンデンサー(冷却装置)で冷やされ、気体から液体(ローワイン)に戻る。
・1回の蒸留につき、濃度は2〜3倍に高められる。そのため度数も22〜25%である。
・2回目の蒸留も基本的には変わらずに行なうが、スピリッツセイフというガラス箱でミドルカット(コンデンサーを通って液化したアルコールがセイフの中を通る)という作業行なう。
〈ミドルカット〉
→ミドルカットは3つの作業に分けられる
最初の部分:フォアショッツorヘッズ
中間:ミドルorハーツ
最後の部分:フェインツorテール
と呼んで区別する。最初と最後は不快な香気成分が混入しているので、熟成に回すのは中間の部分のみである。この作業は職人(スチルマン)によって手作業で行われている。

上記作業により、取り出されたスピリッツはスピリッツレシーバーというタンクに移され、それ以外のフォアショッツやフェインツは次のローワインに混ぜられる

冷却装置にはワームタブと呼ばれる水を張った大きな桶で中に蛇管が通っており、広いスペースと大量の冷水を必要とするが、香味が豊かで重めの酒質になると言われている。

⭐︎オーヘントッシャンは3回蒸留を行う。
【抜粋記事】
ウイスキー検定公式テキスト

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