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プッチンプリンをプッチンするのは不幸なのかもしれない


だれもが一度は食べたであろうプッチンプリン
そのプッチンプリンを貴方はいつからプッチンしなくなっただろうか。(もしかしたら最初からプッチンせずに生きてきた猛者もいるかもしれない)
僕はおそらく子供の頃はよくプッチンをしてから食べていたと思う。容器の裏の突起部分を折るとポンッと出てくるプリンの愛らしさに胸を躍らせていた。
しかし、それをすることはいつの間にかなくなった。時間の無駄だとかめんどくさいとか、洗い物を増やすだけとか、きっとそういういろいろなことを考えるようになったからだと思う。
そう言うふうにプッチンをしなくなってから何年かして、久々にプッチンをしてみようと思ったのである。なぜかはわからない、ただなんとなく今になってプッチンをしたら子供の時のような気持ちになるのかと思ったのだ。
そして、プッチンをした。
なにもなかった。なんなら中々出てこないプリンに苛立ちすら感じた。
そうしてようやく出てきたプリンに対して、僕は
小さくなった?という残念な感情を抱いた。
容器に入っていた時よりも全体的に潰れて小さくなった気がした。その時の虚しさといったらない。
食べられる量が減ったようにも感じたし、お皿の中で左右に滑って少し食べづらさも感じた。
僕は昔に感じていたものを全て失っているような気がした。
ドキドキやワクワク、子供の夢のようなものはもうなかった。

それでもときどき、プッチンプリンをプッチンしてみたくなるのは何故だろうか。

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