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ひまわり畑のひまりちゃんとまわりくん🌻

ここは一年中ひまわりの花が咲いている森の中

ひまわりの蜜をおいしそうに食べています。

ひまりちゃんとまわりくん

ひまわりの花から生まれた双子の妖精です。

ナイショだけど


ひまりちゃんとまわりくん人間が住む小学校に


通っています。

魔法でランドセルを出して人間の子供の姿に

なって

ひまわり畑のお家から2人は手を繋いで

仲良く歩いて学校まで行きます。


同じクラスの一年生

朝のチャイムが鳴って先生がクラスのみんなの

名前を呼びます。


先生「畑山ひまりさん」

ひまりちゃん「はい」


先生「畑山まわりくん」


まわりくん「はい」


米米 米米 給食の時間 米米 米米

お友達が「ひまりちゃん一緒に食べよー」

ひまりちゃん「うん」

まわりくんも他のお友達と席をくっつけて

給食を食べています。


今日のメニューは 焼きそばとコッペパンと

牛乳とスープとフルーツポンチです。


お話ししながら食べる お友達

おどけながら食べるお友達

ひとりぼっちで食べてるお友達

ひとりぼっちで食べているお友達は

いつも オドオドしておびえています。

笑った顔を見たことがありません。

クラスのいじめっ子が

いつもひとりぼっちのお友達に

いじめっ子「やーい なんか話ししてみろよー」と言いながら

ひとりぼっちのお友達の頭に牛乳をかけました。

ひとりぼっちのお友達「‥‥」

下を向いておびえています。


まわりくん「やめろー」と叫びました。

いじめっ子「なんだよーおまえもやられたいのかよー」

ひとりぼっちのお友達が顔を上げました。

まわりくん「なんで そんなことするんだよ」

いじめっ子「こいつがなんにもしゃべらないのが悪いんだー」

まわりくん「だからって牛乳を頭からかけることないじゃないかー」

2人は言い合いになりました。

みんなはどうしていいかわからず

先生を呼びに行きました。

米米米米 話し合い 米米米米

先生は急いで教室に来ました。

先生はパンパンと手を叩いて「静かに」

教室はシーンと静まりかえりました。

先生「いったい何があったの?」

お友達「石田くんが田中くんの頭に牛乳をかけて畑山くんが止めに入って言い合いになりました。」

石田くんは「いじめっ子」

田中くんは「ひとりぼっちのお友達」

先生「田中くん 先生から話ししてもいいかな?」

田中くんはうなずいた

先生「田中くんは みんなみたいにお話しが
できません。
どうしてかと言うと
声が出ないからです。
先生がみんなに説明してなかったのが
悪かったと思います。
ごめんなさい
お母さんからお話しを聞いていました。
田中くんはみんなと仲良くなりたくても
どうやって仲良くなったらいいか
わからないんです。」

石田くん「ごめん」と田中くんにあやまりました。

田中くん うなずきながら初めて笑顔になりました。

米米米米 仲直り 米米米米


あれから石田くんと田中くんは親友になりました。

田中くんはお話しが出来ないので

ノートに字を書いて

石田くんとお話ししています。

給食の時間も田中くんと石田くんは

机をひっつけて一緒に食べるようになりました。

ひまりちゃんとまわりくん

顔を見合わせてクスッとと笑って

「良かったね」と2人で言いました。

米米米米 ひまりちゃんと姫ちゃん 米米米米

一年生になって ひまりちゃん同じクラスの

お友達の姫ちゃんと仲良くなりました。


給食の時間も机をひっつけて食べています。


姫ちゃん「もうすぐ夏休みだね ひまりちゃん
どこか遊びに行くの?」

ひまりちゃん「まだ決まってないよ」

姫ちゃん「じゃあ 予定がない日 一緒に宿題しょう姫の家おいでよ」

ひまりちゃん「いいの?じゃあ お家に行こうかな」

姫ちゃん「やったぁ 楽しみだなぁ」

ひまりちゃん「ほんとだね」


米米米米 夏休み 米米米米

夏休みに入りました。

カラッと晴れた暑い朝太陽が「おはよう」と
顔を出します。

ひまわり畑のひまわりのお花の中で

ひまりちゃんとまわりくんは

お花の蜜を食べています。

ひまりちゃん「今日ね姫ちゃんのお家で夏休みの宿題しょうって誘われたの」

まわりくん「そうなんだー気をつけて行くんだよ」


ひまりちゃん「うん」とうなずき手を振って

「いってきまーす」

米米米米 姫ちゃんのお家 米米米米


ひまわり畑から森を抜け

坂道を登ると姫ちゃんの家

一軒家が見えてきました。

ひまりちゃんはインターホンを鳴らすと

姫ちゃんが出て来て「どうぞあがって」

ひまりちゃん「おじゃましまーす」

姫ちゃんのお家にあがって2階の部屋が

姫ちゃんの部屋

姫ちゃんがドアを開けると

ベッドのまわりにぬいぐるみがいっぱい置いていました。

ひまりちゃん「可愛いー」

ドアがガチャッと開き

お母さんがオレンジジュースとお菓子を

持ってきてくれました。


ひまりちゃん「おじゃましています」


お母さんは、優しい笑顔で「ゆっくりしていってね」と言って

下に降りました。


姫ちゃん「早く宿題終わらせて夏休みいっぱい

遊ぼー」


ひまりちゃん「うん」とうなずきました。


夕方まで2人で宿題をして

後は、絵日記のみになりました。

2人は「はぁー疲れたー」

姫ちゃん「夏休みいっぱい遊べるね」

ひまりちゃん「うんほんとだね」と笑いました。

姫ちゃん「今度 ひまりちゃんの家遊びに行ってもいい?」

ひまりちゃん「えっ」

ひまりちゃん「あー‥聞いてみるね」

姫ちゃん「楽しみだなぁー」とにこにこしています。

ひまりちゃん「そろそろ帰らないと」

姫ちゃん「そうだね」

下に降りて

ひまりちゃん「お昼までごちそうさまでした」

お母さん「また遊びに来てね」

ひまりちゃん「はい」

姫ちゃん「また遊ぼうね」

ひまりちゃん「うん またね」

バイバイと手を振り

坂道を降りて森の中に入り

ひまりちゃん「どうしょう」と不安になりました。


米米米米 ひまりちゃんとまわりくん 米米米

ひまわり畑のお家に帰り

今日の出来事をまわりくんにお話ししました。

まわりくん「姫ちゃん家に来たいって言ってるんだねー」

ひまりちゃん「うん」

ひまりちゃん「ひまわり畑がお家って言えないよ」半泣きになりました。

まわりくん「そうだよね ひまわりの種から
僕達生まれたんだーって誰も信じないよね」

ひまりちゃん「うん」と涙目です。

夜 月の灯りの下で ひまりちゃんは

姫ちゃんの お家で夏休みの宿題をした事を

絵日記に描きました。

米米米米 おはよう 米米米米

ひまりちゃんとまわりくんは妖精の姿で

朝つゆの雫で顔を洗って小さなコップに雫を
注ぎ飲みました。

朝つゆは、とても冷たくておいしいのです。

太陽が顔をだして「おはよう」と2人に

声をかけました。

ひまりちゃんとまわりくん「おはよう」

米米米米 お祭り 米米米米

8月に入り 小学校でお祭りがあると電信柱に

ポスターが貼っていました。

ひまりちゃんとまわりくんも妖精から子供の姿

になり 

浴衣を着て お祭りに行きました。

りんご飴 ヨーヨーすくい 金魚すくい

かき氷にアイスクリームにたこ焼き

焼きとうもろこし チョコバナナ

綿菓子にスーパーボールすくい

クラスのお友達や姫ちゃんも来ていました。

姫ちゃん「ひまりちゃーん会えたー嬉しい」

ひまりちゃん「姫ちゃーん」

太鼓の音と盆踊りの曲が流れ

みんなの輪の中に入って踊りました。

いっぱいお話しして

いっぱい笑って

屋台を回って

楽しい夜です。

いつかお友達にひまりちゃんとまわりくんの事

お話ししないといけない時が来るかもしれない

今は、少しそっと見守ってあげてね


お祭りの事を2人は月の灯りの下で絵日記を

描きました。

その後は ひまわりのお家で

ひまりちゃんとまわりくんは

花びらのおふとんでスヤスヤと

眠りました。


おしまい




#創作大賞2024
#オールカテゴリー部門応募作品
#童話

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