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オレンジ「5」


なんとか〇〇駅に着いた。

知樹が心配そうに「大丈夫か?」

桃「ごめん 急に気持ち悪くなって息が出来なくなってん」

少しの間駅のベンチに腰をかけ落ちつくまで
座った。

桃「知樹 仕事大丈夫なん?」

知樹「電車が遅れてるって電話入れたから
大丈夫」

その日
電話番号の交換をして また会おうと別れた

桃は、あれから病院に行きパニック障害の診断を受けた。

その後連絡を取り合い

何度か会ううちにお互い意識するようになり

交際がはじまった。

バイクで迎えに来て山に登り缶コーヒーを
2人で飲みながら夜景を見た。

100万ドルの夜景と言われてるのも納得する。

毎日 電話したり かかってきたり

ずっと 一緒にいると思っていた。

いつもと変わらない日々

バイクでドライブの後の夜景

家まで送ってもらう

当たり前と思っていた日々

ある日 知樹が「大阪に行く もっと料理を学んで 店持とうと思ってるねん」

桃「そっか」心の中は少しすきま風が吹いた。

知樹「うん 電話は毎日するし休みの日は
会おな」

桃「うん」笑顔で「頑張って」

それから1か月後

知樹は、大阪に行き

遠距離恋愛になった。

不安はあったけど 彼の人生だ。

最初は、変わらず休みの日は会っていた。

しばらくすると‥

あまり会わなくなり疎遠になっていった。


一度女の子をバイクの後ろに乗せていたのを

見てしまった。

なんだか失恋をしたような気持ちになった。


あれから

ちゃんと別れる事が出来なかった。

オレンジを一口食べると

あの頃の甘酸っぱい思い出が蘇ってくる。

はじめての失恋

続く

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