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たった20文字の物語

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『小牧幸助文学賞』応募作品をまとめています。
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記事一覧

だって、よごしたくないんだもん。#小牧幸助文学賞

ランラン雨ふり。新しい長靴でしのびあし。

浮気相手の密やかな抵抗 #小牧幸助文学賞

彼の小指を噛む。赤い糸を断ち切るように。

SNS #小牧幸助文学賞

顔も見ぬ君に焦がれて今夜もログインした。

どうしよう、戻らない…#小牧幸助文学賞

臍ゴマをピンセットで取ったら内臓も出た。

「照れ屋の愛情表現」#小牧幸助文学賞

羹を吹いた吐息、湯気と共にきみに届けた。 ※羹(あつもの)とは、汁物など火を通した熱い料…

「くちびるの流儀」#小牧幸助文学賞

飲む食べる話すキスする君に甘い嘘をつく。

「君の世界に僕はいない」 #小牧幸助文学賞

スマホ見て微笑む君に、僕の胸が、軋んだ。

「はっ! 部長…」 #小牧幸助文学賞

言うべきか否か? 「社会の窓、開いてます」

夕焼けに、窓際の席の君のほおが染まってる #小牧幸助文学賞

『前髪、切ったんだね』と言えない片想い。 ☆タイトルも20字なので、20字連作(?)です…

「ドキドキ……」 #小牧幸助文学賞

「浮気?」  首を振るが、領収書は財布の中。

ついてない一日の終わりに #小牧幸助文学賞

「お疲れっ」その笑顔に、恋に落ちたんだ。