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「だいちゃん、なに見てるの?」 「あ、ママ! 見て見て。アリさんが食べものを巣にはこんで…
日本史の授業中、腹が痛くなって、 北東のトイレに駆け込んだ。 「ふぅ……」 カラカラカラ…
インターネットでカスタマイズされた広告が表示された。 『危険! 使いすぎ注意』 『沼る白…
ある日、仕事から帰宅すると、 「スコップをお友達が返してくれなかった」と息子がぐずってい…
姉さんに会うたび、あざが増えている。夫からDVを受けているのかも。 確かめるために、ぼくは…
夏の始め、蝉の抜け殻を見つけた。 懐かしくなり、ポケットに入れて持ち帰る。 おや? 抜け…
梅雨のある日、ナメクジが大量発生していたので、塩を振りかけて退治した。 翌朝、溶けたナメクジにアリがたかっていた。 うごめく黒いアリで出来たアリ文字。 「怨」 #超短編小説
『やった、玉の輿の縁談が来た! 今のうちに、便利だったアイツは切っておこうっと』 と男…
百円ショップのバイト中、 「あの、針ってどこにありますか?」と声をかけられた。 ふわふわ…
夜中のコンビニ帰り、足元でぐちゃっと気味の悪い音がした。 彼岸花を踏んでしまったらしい。 …
おたくの僕に三次元彼女が出来た! 今日、初めて彼女が家に来る。 部屋にあった見られたくな…
あなた好みの化粧、服、髪。 さよなら、今までの私。 あれ? あなたの子供の頃の写真に写っ…
夏の終わり、蝉の抜け殻を見つけた。 うきうきしてポケットに入れて持ち帰る。 家に着くと、粉…
美しい空に向かって、僕と彼女を乗せたゴンドラが昇っていく。 タワーの天辺から下まで一気に落っこちる絶叫マシン。 「ありがとう」 隣の席で彼女が言う。 カクンと上昇が止まり、待ってましたと安全バーが跳ね上る。 一、二、三……、落下。 大好きな笑い声が空に響き、僕はレジャー保険の意味を知った。 #超短編賞小説