120 精一杯やったなら、失敗しても構わない

 仏教的に見れば「失敗したくない」と思うのは、ものすごくバカバカしい考えです。そして「とにかく成功したい」と思うのも、同じようにバカバカしいのです。このあたりは世俗的な心理学と違うところです。普通は、自分の成功を信じるのは正しいことだと言われていますからね。でも、仏教から言えば、どちらでも同じです。失敗してもべつに構わない。ということは、たまたま成功しても構わない。そういうことです。自分のことをそういう目で見る智慧さえあれば、心はまったく病気になりません。でも、残念ながら我々はそうではありません。仏教的に正しい態度は、「精一杯やったら、失敗しても成功しでもどっちでも構わない」という態度です。それをしっかり覚えておけば、健康な心を維持することは難しくありません。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第3章 社会で成功するために《仕事》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【心は病気 役立つ初期仏教法話2 (サンガ新書2006年) P71】

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