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ハンニバル 戦術の父としての残像 (1032文字)

 ハンニバルといえば、ある人は映画『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクたー博士を連想し、また、ある人はテレビドラマ『特攻野郎Aチーム』のリーダーを連想するかも知れません。
 でも、私は、第二次ポエニ戦争でローマ軍を破ったハンニバル・ボルカを思い出します。
 彼は、カルタゴ(今は存在しない国です。)の将軍で、カンナエ(場所の名前です。カンネとかカンネーと表記する書籍もあります。)の戦いでローマ軍を包囲殲滅した、「戦術の父」と呼ばれる人です。

 カンナエの戦いについてはここでは触れませんが、関心がある方はネットなり書籍なりで調べてみることをお勧めします。世界史上天才と呼ばれる人はそれほど多くありませんが、ハンニバルの軍事の天才性は他の追随を許しません。私は、源義経と織田信長ならハンニバルに対抗可能と思いますが、軍事の専門家である防衛大学の教員の方のご意見を伺ってみたいと思っています。

 YOUTUBEに過去の偉人が現代に出現して現代人と論じ合うという動画があります。
 私は、できるならニュートンとハンニバルに現代に出現願って、その話すところを聞いてみたい(もちろん彼らは日本語を話すという前提です。)と思っています。

 ところで、故司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』の中で秋山真之がアメリカでアルフレッド・セイヤー・マハン(当時米海軍大学校長)と会い、海軍戦術について意見交換したという件(くだり)があります。(この『坂の上の雲』の内容について、「嘘が多い」といった批判がありますが、そもそもこの作品は小説(歴史小説)なんですから、創作の産物的要素が大量にあるはずです。そう思うので、私は歴史的事実を知りたい時は専門書籍を読みますし、楽しい時間を過ごしたい時は、歴史小説や時代小説や現代小説などを楽しく読んでいます。)
 マハンは、過去の戦闘を調べることは役に立つ。それも海軍だからといって海戦だけを調べるのではなく、陸戦も調べる方がよい。といった内容のことを秋山真之に語ります。
 私は、「兵器の発達は、戦術の根本にある原則に大きな変化を与えないものなのか。」とここのところを読んでいて思いました。
 そういうことでいえば、秋山真之もハンニバルの戦いを調べたことでしょう。
 私は日露戦争における日本海海戦の日本の勝利が、カンナエの戦果に匹敵するように思えてなりません。しかもカルタゴは消滅しましたが、日本国は生き延びています。

#ハンニバル #坂の上の雲 #マハン #日本海海戦

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