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『フレンチ・コネクション2』 ポパイの報復 −やられたらやり返す−

 『フレンチ・コネクション』の後、ポパイ(ジーン・ハックマン)の相棒ロッソ(ロイ・シェーダー)は『重犯罪特捜班/ザ・セブン・アップス』に出演し、当のポパイは『フレンチ・コネクション2』に出演しました。ここでは、『フレンチ・コネクション2』について語ります。

 ポパイは、麻薬リートを追ってフランスはマルセイユに来ます。そこで、『フレンチ・コネクション』で取り逃がした麻薬王を再追跡します。しかし、ポパイは麻薬組織に拉致され、麻薬漬けにされてしまいます。幸いポパイは殺されずにマルセイユ警察に保護されます。麻薬漬けということがばれたら警官を辞めさせられるので、留置場の中で「ヤクを抜く」ことになるポパイ。意外にも、なんとなく仲たがいしていたマルセイユ警察の刑事が、いろいろ画策してポパイの居場所を隠匿し、ポパイの復帰に尽力します。
 「ヤクを抜いた」後、黙々と筋トレに励み、刑事として元の状態に戻そうとしているのかと思いきや、実はそれとともに麻薬組織に報復する準備も兼ねていました。「やられたらやり返す」という感じですが、さすがに欧米人の「倍返し」は倍なんてもんじゃありません。ポパイは自分から「ヤクを抜いて」くれた刑事に電話で「組織のアジトを見つけた。必要な物? そうだな、水が要る。」と連絡します。

 そして、ポパイは、自分が拉致監禁された安ホテルにガソリン(火力から見て灯油ではないと思います。)を撒いて火をつけます。日本国の刑法では、「現住建造物等放火」罪(刑法§108)で、死刑または無期若しくは5年以上の懲役です。フランスでも似たような重罪でしょうが、報復の怒りに燃えるポパイにはそんなこと関係ありません。(2019年に京都アニメーションに放火して多数の命を奪った犯人には、死刑が相当と考える人が多いでしょう。私もそう考えます。仮に犯人に責任能力がなかったとしても、「だからどうした。」という気持ちです。)

 最終的に、ポパイは、麻薬王が舟の甲板に出てきたところを、川岸から拳銃で狙撃します。発砲数は二発。初弾をはずしたから、次弾を撃ったというわけではなさそうです。

以上

 

#映画感想文 #フレンチ・コネクション2 #ポパイ #ロッソ

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