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IFRS任意適用企業の状況(2023年11月末)

IFRS任意適用企業の状況

IFRS任意適用企業(IFRS任意適用決定会社を含む)の2023年11月末時点の状況について記載します。当該情報は日本取引所のWEBページで公開されており、また旬刊経理情報などの情報誌でも定期的に分析がされていますのでご興味がある方はそちらもご参照ください。最新情報は2023年10月1日号(通巻No.1689)に記載されています。
IFRS(国際財務報告基準)への対応 | 日本取引所グループ (jpx.co.jp)
旬刊 経理情報 2023/11/01 (発売日2023年10月20日) | 雑誌/定期購読の予約はFujisan

適用企業数

日本取引所グループの「IFRS(国際財務報告基準)への対応」によると、IFRS適用済・適用決定会社数 (2023年11月末現在)で279社となっており、
前月よりも3社増加しています。エフ・コード(グロース)、メルカリ(プライム)、JapanEyewearHoldings(スタンダード)が新規にIFRS適用済みとなっています。

市場別/業種別

市場別の適用会社数はプライム市場223社、スタンダード市場21社、グロース市場35社となっています。プライム市場は13.5%、全市場は7.3%がIFRS適用企業となっています。

開示タイミング

IFRSの任意適用のタイミングは企業は最初のIFRS開示を行うタイミングは、年度末が最も多く158社、第1四半期が次いで114社となっています。
先月も記載の通り、第1四半期の開示が多い傾向はあります。

新規適用企業

今回、IFRS任意適用済会社に加わったのは上述の通り、エフ・コード(グロース)メルカリ(プライム)Japan Eyewear Holdings(スタンダード)です。

エフ・コードは第3四半期開示という孤高な開示タイミングになっているようです。他にはシェアリングテクノロジーが第3四半期開示ですが、なかなか尖った開示タイミングです。他の会社と似たり寄ったりですが、任意適用の目的国際的な比較可能性の向上開示の充実グローバル経営の推進等となっています。競合他社がどこなのか気になります。

国際財務報告基準(IFRS)の任意適⽤について
2023年8⽉14⽇に「国際財務報告基準(IFRS)の任意適⽤に関するお知らせ」を公表、 2023年12⽉期第3四半期決算より従来の⽇本基準に替えてIFRSを任意適⽤を開始
任意適⽤の⽬的
財務情報の国際的な⽐較可能性の向上や開⽰の充実により、株主、投資家の皆様をはじめとしたステークホルダーに対し、より有⽤性 の⾼い情報を提供し利便性を⾼めること、グローバル経営の推進等を⽬的として任意適⽤を開始予定

エフ・コードIR資料(P64)2023年12月期 第3四半期 決算説明資料PDF(7287KB)

メルカリは第1四半期開示ということでしたが、経営者業績指標(Management performance measure, MPM)にコア営業利益(調整後営業利益)を採用しているようです。IR資料で対応関係が書いてあって分かりやすいです。IR対応は何も書かない会社もあれば、丁寧に対応関係や理由を説明する会社もあり、各社各様なので興味深いです。

IFRSに基づく開示の開始
・国際的な比較可能性の向上の観点から、FY2024.6 1QよりIFRSへ移行
・Japan Regionにおいては、IFRS営業利益からその他収益・費用等を控除したコア営業利益をKPIとするが、変更による影響は軽微
・IFRS営業利益から その他収益と費用を控除したもの =コア営業利益 (≒J GAAP営業利益)

2024年6月期1Q 決算情報 決算説明資料

JapanEyewearHoldingsは第3四半期決算説明資料には特にIFRSについての言及はなさそうです。

Japan Eyewear HoldingsIR資料
2024年1月期第3四半期決算説明資料

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