見出し画像

読書メモ「ユニコーン企業のひみつ ―Spotifyで学んだソフトウェアづくりと働き方」を読みました。

表記本を読んだので感想を記載します。

概要

<スタートアップ>
・実験して学ぶ
・プロダクトマーケットフィットに向けて調整する
・投資家に価値を示す
・自分たちが変な方向に進んでない事を自分たちで確かめる
<エンタープライズ>
・プロダクト開発を社内業務システム開発と同じように扱ってしまう
・チームに十分な自律性と信頼を与えない
・プロジェクト駆動で納期と予算が大事
→エンタープライズでプロダクト開発できるチームを作るのであれば、「1.成功を再定義する」「2.学習とは何であるかを心得る」「3.未知の状況でもうまくやっていける人材を探す」「4.失敗してはいけないという思い込みを払拭する」「権限を与え、信頼することで仕事をやり遂げる」

⇒という事で「アジャイルサムライ」でも出てきた注意メッセージがまた出てきました。テンション上がりました!!

スクワッド内での役割について
 スクワッドは手を動かす人だけで編成される。そのためプロジェクトマネジャーとスクラムマスターがいない。代わりにプロダクトマネージャーとデータサイエンティストが頼りにされている。

⇒本書でもスクラムマスター(アジャイルコーチ)の重要性については書かれていました。ただSpotifyはその先に行く上で上記の役割になったそうです。うーん。都市伝説・・・

カンパニーベット
 経営リーダーはカンパニーベットを使って、全社レベルでフォーカスすべきことと、その優先順位を伝える。何もかも一度にやろうとするのを防ぎ、一番大事なもの一つに賭ける。そのことで全社横断の連携を可能にする。

⇒ベット(賭け)という記載が好きでした。本書でも優先順位は当たり前のことだがそれを本当できる事こそがすごいといった記載があり、本当にそう思います。

テック企業の働き方
・従来型企業が使わないようなことにテック企業がお金を使うのは、そうした方が物事を早く進められるからだ。
・テック企業やスタートアップに入社してすぐに気づくのは、それまで働いていた従来型企業では「いかに信頼されていなかったのか」ということだ。
・すべての情報は基本的にオープンにして、早く自分達で意思決定できるようにする
・ハックウィーク(ハックデイや20%ルール等)を行い、従業員に探索の余地を与えている。このことで情熱とエネルギーを呼び出し、日々の仕事にも注いでほしいと考えている。

⇒ハックウィークの考え方はぜひ自分の所でもちょっとでも浸透できればと思います。

文化について

 テック企業において文化は放任しておくにはあまりにも重要な役割を担っている。そのため、文化を形成する「核となる信念」に注目する

例えば、Appleでは初出社のタイミングでピカソの牛の絵を見せて、「牛を書くための線をどれだけ少なくできるか」こうやってAppleは「シンプルさとは洗練の究極の形である」という彼らのマントラを強めている。

ピカソの雄牛

 また言葉だけでなく、行動で裏打ちする必要があり、必ず良い文化を象徴するストーリーがいくつかある。

⇒良い組織には必ず組織を表すストーリーがあるというのは本質だと思います。我々もそんなストーリを意図的にでも醸成していければと思います。

言い訳を取り除く
 Spotifyが特に力を入れて取り組んでいたのは、あらゆる「言い訳」を取り除くことだった。権限もある。信頼もされている。責任を果たすのは自分だ。そうなれば上手くいかなかったときに言い訳をする余地も取り除かれてしまう。これは仕事というものを劇的に変えてしまう。
 ・自分たちこそが旗振り役だ
 ・自分たちが決めるんだ
これは当事者意識と責任感のレベルが変わる。こんなことは従来型企業ではお目に係れない。この働き方がるかに素晴らしい結果をもたらす。それに、とんでもなく楽しい。

⇒「とんでもなく楽しい」すべてはこれに尽きると思います。自分のハンドルを握ったらアクセルを踏めですね。。

感想

 JTCに努めている私としては、だいぶ会社の風土が違う内容ですが、探索的な働き方は徐々に取り込んでいる内容なので、参考となる記載がたくさんありました。良いストーリーを産めるようにしっかり過ごしていきたいと思います。去年、下記イベント見た時からいつか本も読もうと思っていてだいぶ遅くなりましたが、読めてよかったです。ありがとうございました。


本書で紹介されていて気になった本



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?