見出し画像

読書メモ「アジャイルソフトウェア開発スクラム」

表記本を読んだので感想を記載します。

 2003年の本なので、今から20年以上前の本となります。スクラムガイドの初版よりも前ですが、複雑適応系でのフレームワークとしてのスクラムの要素について良く書かれてました。(ただ、事前の知識が無いと、この本だけだと理解できないかもしれないと思いました。どちらかというと、当時は開発手法等検討しているコンサルさん向きなのかもと思いました)
 私が社会人生を始めたころの本ですが、その時に知っておいたらまた違った道があったのかもなー。


気になったポイント

スクラムを理解するには、その「歴史」を見るとより。最初は商用ソフトウェアの構築に使用された。その後、スクラムを使っていくつかの組織のシステムが構築された。1996年、スクラムはIndividual社において初めて試行され、そして洗練された。

第1章 概論より

⇒Ken Schwaberがスクラムを洗練させた歴史が書かれているのは読めて良かった!!

大半のシステム開発において、とても単純で、ほとんど雑音がなく、定義プロセス制御モデルが適切なプロジェクトはほとんど存在しない。

第5章 スクラムを採用する理由

⇒当時のシステム開発方法論が機能しない理由について説明有ります。20数年と状況が変わっていないことがショックでした。

ここで言っているのは2種類の勇気である。1つは、環境がスクラムの価値をサポートすることを知る勇気である。もう1つは、誰かの判断を信頼しても良いこと、むしろ称賛に値することを知ろうとする勇気である。

第9章 スクラムの価値より

⇒スクラムの価値基準についての説明の章ですが本全体で「環境」についての重要性の事例をたくさん上げているのが印象的でした。環境に手を入れるのはたしかにマネジメント層であればわりとやりやすいし大事だなと思います。

感想

 Ken Schwaberの本は読んだことなかったので、読めて良かったです。20数年前に行っている指摘が今の状況と変わっていないことがちょっとショックでしたが、何とか変えていければと思いました。
 私は、SECIモデルの話や複雑適応系の話にとても感銘を受けてアジャイルにはまっていったのでスクラムが好きな理由を改めて感じました。
 ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?