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ファーストペンギンの報酬は?

一人で始めて、失うものよりも得るものがはるかにある。それは「経験」だ。~略~ 経験とは、最初に行動を起こした者にのみ支払われる「報酬」なのだ。その経験は「次の行動」をとる時の協力な後ろ盾となる。

組織を芯からアジャイルにする P90

この記事は以下のマガジンへの寄稿です。(3章からの引用)


ファーストペンギンについて

 ファーストペンギンとは、集団で行動の群れの中から、魚を求めて最初に海に飛び込むペンギンのこと。ペンギンが群れで海に飛び込む際、落ち着いて海を観察し、天敵がいないことを確認するが、一方で、一番最初に海に飛び込むペンギンがいると、群れ全体が追随することがあります。このように、最初に行動することで、新しい領域において成功を収めることができるとされており、新しい分野や技術に対して、早期に取り組むことで成功を収める人や企業を表す言葉としても使われています。

という事で、ファーストペンギンは早期に取り組み、成功を収める事例として紹介されます。はたして本当でしょうか?個人的にはファーストペンギンについて成功や賞賛されるのはレアでほとんどのケースは失敗となると思っています。下手をすると企業内でダメな烙印を押されることもあるかもしれません。


失敗という経験

私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまくいかない方法を見つけただけだ

トーマス・エジソンの言葉

 皆が同じ方向を向いている時、ファーストペンギンは少し違う方向に対して施策を提案・実施します。そういった案を提案できるよう、外に対してアンテナをはり、実験するチャンスがあればすぐに動いてみます。

 これは、今までの文化からすると異質で批判の方が多くなると思います。また、実験的な動きが多くなるため、小規模な成功はできても大きな成功を産むのは圧倒的に困難なケースが多く、組織のマジョリティ/ラガードから評価されることは少ないと思っています。

 それでは、その中でファーストペンギンになるメリットは何なのでしょうか? ファーストペンギンは自分に合う組織を探して異動した方が良いのでしょうか?

 この一つの解が、「経験という報酬」だと考えています。複雑性が激しくなっているVUCAと言われる時代。DX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、働き方や生き方さえ多様となっている時代。
 そういった変化の中では、実験が重要となっています。エジソンも言っている通り、様々な上手くいかない方法を見つけるような実験を繰り返すこと自体が成功なのです。

 チャットGPT等のAIの発展で、誰かがやった内容、成功事例は瞬く間に一般化されて共有される時代になってくると思っています。その中ではこの『実際の失敗経験』『原体験』の一次情報をたくさん持っている事が、より重要になってくると思っています。

 そういった中で、JTCで変革にチャレンジし数多く失敗したファーストペンギンがもっている『経験』こそ、なにより重要になってくるのです。

 ファーストペンギンよ!!失敗の報酬を数多く得るのだ!!


この文章は何より自分を励ますために書いてみました・・・
付き合っていただきありがとうございました。

ちなみに2章の記事はコチラです。


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