成形工場の交代勤務

プラスチック製品がコンベアから流れてくる。
その製品を黙々と検査をし箱に定められた置き方で置く。
この作業を3ライン同時に行えるようになった頃、交代勤務に入る事になりました。
交代勤務は5勤2休の朝昼夜勤の3交代、土日は休みというスタイルのものでした。

幸い、交代勤務の班の人達は皆優しく人間関係に問題はありませんでした。
交代を始めた頃の1番の敵は自然でした。
私が交代勤務を始めたのは11月頃で夜勤はかなり冷えました。2月頃には昼勤時で10度以下、夜勤の時は氷点下でした。

そんな中、ついに成形機の操作方法を教えて貰いました。
取出機が製品を取り出したら停める。
射出装置を後退させる。
シリンダー内の樹脂をパージする。
シリンダーのヒーターを切る。
これを行ってから休憩に行くだけでしたが、自分が機械を停められるだけで楽しかったです。
その後、休憩後の稼働もすぐに教えてもらい機械を動かせるようになるとさらに楽しくなってきました。

外のような環境で成形を行っているので成形条件も環境に合わせて変更する必要があります。
夜冷えてきてショートショットが発生した際に、すぐに先輩が画面の数値を変更して完全充填された製品に直してくれた時にとても驚き感動した事を今でも覚えています。
このように製品に影響を与える環境や簡単にショートしてしまう条件が良くない事がわかった今でも、技術や経験で不良品が連続していたものを良品にしたのを見た感動は私が成形の仕事を続けている原点となっています。

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