建築家に博士号は要るのか?

ビックリすることです。
このnoteに原稿を書こうとすると、右上に「b」という字のようなものがあらわれて「吉田研介さんは・・・」と文章が書かれています。「吉田研介さんは、建築、教育、文化面で活動する学者です・・・」と書いてあって、仰天!
 違います。私、学者ではありません。学者とはドクター論文を書いて博士号をとって、日々研究に励み、学術論文を書いている人のことを言います。
 大学に入って助教授になったとき、このままで良いと思っていましたが、主任が「教授になるには博士号が必要だから、なんとかしてくれ」と言われました。文部省(文科省)が言うらしく、そうしないと主任が、他学科に肩身が狭いらしいのです。
 で、しようがないから恩師のところに行って「博士論文書きたいから指導して下さい」と言ったら「キミには博士論文は向かないから、黙って設計していなさい」と取り合ってくれません。それで目が覚めました(早大建築では恩師も含めて、設計の先生で博士号を持っている先生はいませんでした。設計に博士号は要らない。文部省(文科省)を無視する早大建築家の誇りです。制度には負けません)
 だから建築作品に精を出して、教授になる時、作品集を出して、他学科の先生からは批判があったそうですが、主任が頑張って通してくれました。
 退職するときも、「名誉教授」になりましたが「ナンチャッテ名誉教授」と言われたら東海大学に悪いから、一生懸命建築作品を作りましたが、最近では現場に出る体力も尽き、論文も書けないから、noteさんに世話になって、駄文を書いています。
私は学者ではありません。建築家です。

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