吉田研介

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最近の記事

東京の住宅の屋根のソーラーパネル止めた方が良いですよ

東京都では新築の住宅の屋根にソーラーパネルを載せることが義務化(?)される話、まだ消えてないんでしょ? 来年からですか?  あれは止めた方が良い。  いえ、新築の時の費用の問題や、デザインは優秀な建築家の皆さんは、うまくおやりになるでしょうから、あえて言いませんが、10年、20年後が問題なのです。  たぶん家の中で一番早く寿命がくるでしょう。  その時が悲劇なのです。修理だけなら、何十万円かで済ますことができても、そろそろ、「取り換えなければならない」時が必ずきます。  業者

    • 沖縄「平和の礎」に脱帽

      6月23日「慰霊の日」を迎えるたびに思い出すことがあるのです。 沖縄県糸満市に「県平和記念公園」があります。そこに「平和の礎」が、黒御影石で屏風のような形をして、(無数に)建てられています。行ったことがないので、その膨大な数が想像でしかありませんが、何枚も何枚も建っています。  実はこの公園と「平和の礎」はもう何十年も前ですが、コンペで決まった形なのです。  私も応募しました。公園にモニュメント(碑)を建てて、全体をデザインするというコンペです。   私の案は、石(RC)で大

      • 森永さん! 地下鉄なんか乗るからいけない

         森永さんが身体を悪くされて、地下鉄の階段の手すりを持って登っていたら、若い人から邪魔にされたと嘆いていらっしゃいました。  世間をご存知ないですね。シルバーシートの前に立ってごらんなさい。分るから・・・  それより、東京で電車に乗るからいけないのですよ。電車に乗る外出は病院以外しない。 私、この1年で電車に乗ったの1回だけ。どうしても虎の門まで行かなければならない。予約時間は朝、電車も混むから、夜空いた時間に出てホテルに前泊。でも、その定宿、去年物価高で宿泊費2倍! 更に今

        • 「どうする国立劇場」気をつけろ擬似コンペ

           昨日の「朝日」君の「耕論」で「どうする国立劇場」という特集が組まれていましたね。  歌舞伎学会の会長と、人形浄瑠璃の人間国宝と、わが建築では、北山恒氏が意見を述べています。氏は「壊して建て直す」なんて止めなさい。まして「高層ビル」なんてもってのほか。リノベにしなさい。そして大改修のためのコンペをするべきだ、と言います。  大賛成!その通り!よくぞ言ってくれました。  北山氏は「改めて、大改修のための公開コンペをするのが望ましい」と書いていますが、もう彼ら(政治家)は着々と準

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          私の原点 穂積信夫 槇文彦 両先生逝く

          今度の日曜日に穂積先生を偲ぶ会が開かれます。 昭和33年、私が建築学科に入学した年、ハーバードとサーリネンの事務所からちょうどお帰りになって、初めの授業が私たちの「図学」でした。私も建築に入って初めての授業。 ところが 図法の授業そっちのけで、前年にできた「スカイハウス」をご自分の家の様に熱を込めて話されました。  次の時間は、サーリネンの「ミラーハウス」でした。  先生が小指を折り曲げて「シューと水平に」とか擬音交じりに表現されるデザインの感性が、私のDNAを形成したとおも

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          エッ!これが六大学野球の早慶戦?

          古い話、数日前の話です。  昼飯時、何かないかTVのチャンネルで探していたら、「早慶戦」の字が目に入りました。野球のシーンなら大谷以外、すぐ切り替えますが、「早慶戦」の文字が目に入りました。懐かしいなあ・・・何十年ぶりだ? しばし観ることにしました。5回の裏でした。  ところが様子がおかしい。早慶戦なのに、1塁側スタンドの上にフクチャンがいない! 巨大なパネルで作ったあのフクチャンがいない。そういえば、慶応側も、ミッキーマウスがいない! 早稲田は私が所属した舞台美術研究会の労

          エッ!これが六大学野球の早慶戦?

          古典芸能は高層商業ビルを建てれば守れるのか

          「国立劇場」高層商業ビル化の話。  建築界はどうでも良いようですね。去年10月頃、高層化の話を聞いたので、ささやかですが「反対」の狼煙をあげたつもりでしたが、落ち葉の焚火にもならなかった。。  着々としたたかに進んで、800億の予算で進めていたようです。ところが入札を2回やったけど、すべて不調。昨日の「朝日」君の記事によると、物価高で工事費が高騰して1.5倍に膨らんでいるとか。  それを自民党が「古典芸能保存のために」とか言って、政府に出させようとしている。自民党がですよ!・

          古典芸能は高層商業ビルを建てれば守れるのか

          この夏、若くて良い人が必ず出る!と信じるアメリカ

           ケネディやプレスリーの頃ハーバードに行ってそのまま住み着いた友人が、久しぶりに日本に来て、話しました。  大学の教授をずっとやっていて、名誉教授になりました。アメリカに墓も作ったらしい。  南部の方に住んでいて、自分の家の庭を、朝 鹿が横切ると言います。  うちの庭だって猫が横切ると言ってやりました。 「アメリカも変な国になったねえ。陪審員全員が『有罪』と評決したひとが、大統領選挙に立候補するんだからね。アメリカ 大丈夫なの? しかももう一人は超後期高齢者で、任期中命は持つ

          この夏、若くて良い人が必ず出る!と信じるアメリカ

          我が家の下でリニア・トンネル掘削工事が始まる!

          我が家の下でリニア中央新幹線の本格的なトンネル掘削工事が始まるようです。梶ヶ谷工区(中原区等々力―東百合丘)というそうで、ほぼうちの下あたりではないか? 仰天です。  以前、東京の住宅地で、地下工事のため道路や門が陥没して孔が空いて大騒ぎしましたね。あれも地下40メートルの工事が原因とか言われました。  私の知識では、地下40メートルは、その上部に影響が及ばない深さで、安全。だから東京の地下鉄は、私有地の下も関係なく走り回っていると思っていましたが、その「定説」が崩れたのでは

          我が家の下でリニア・トンネル掘削工事が始まる!

          生きづらい世の中 構わず進め!

          丹下健三の、あの香川県立体育館がその後どうなったか調べているので、現地の誰かに聞こうと思いましたが、あいにく現地に知人がいない。そこで、昔参加していた某組織の全国名簿から、香川県の方、検索したら、連絡の仕方、メールとか電話とか、何も書いてない。「何の為の名簿だ!」  組織に電話して紹介してもらうのかな?  仕事の依頼かと思われても面倒なのであきらめました。  近年、同窓会の名簿も無くなった。  現役時代、緊急の用事ができて、女子学生の実家に電話して「ケイタイ」の番号を聞こうと

          生きづらい世の中 構わず進め!

          若者は割りを食っているのか?

           先日「朝日」君が大々的にアンケートをやって、一面トップと「総合面」全面を使って特集記事を組んでいました。「人手不足社会」がテーマです。  2040年には、働き手が今の8割りになるとか。  大問題ですが、その記事の見出しに「若者は割りを食っているのか」と大きな字で出ていて、若い世代のデモの写真で、若い人が掲げているプラカードに「現役世代から搾取するな!」   これは痛いですね、応えますよ。思わず申しわけない!と頭がさがります。  一応私はまともに年金を払って積み立ててきました

          若者は割りを食っているのか?

          土木学者は何をしていたのか!

           JR東海のリニア新幹線のトンネル工事のために、地下水に異常が発生しているとか。 やっぱり! という感じです。  今はまだ岐阜県のようですが、静岡県やその周辺はどうなのですか? この計画が持ち上がっとき、「自然破壊」の話が出ましたね。その時点で当然予測できることだし、問題になりましたね。私は第一に大井川が問題だと思いましたが、その後どうなったか知りません。  私の様に「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」なんて冗談言っている素人と違って、相談を受けている学者たちは、

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          下手な建築家は、公共建築で無駄なデザインをするなよ

           さすがに前々回の「建築家の時代は終った」という話は、共感してくれる人が少なかったようです。  中にはマジメに、この社会から文化、芸術が無くなることは許せないという御高説を下さった方もいて、私の文章はなんでこんなに下手なのかと、反省。  私は、端くれの端くれですが、文化、芸術を愛して、欲している末端の一人と自覚しているつもりです。  だから建築家は純粋であるべきで、ハウスメーカーや企業の中の、本業をサポートする立場にある建築家を除外しているのです。でも近年、そういう主張は二代

          下手な建築家は、公共建築で無駄なデザインをするなよ

          また一人辞めていった建築現場監督

           また一人、非常に優秀な現場監督が「辞めます」と挨拶の電話をくれました。 「で、どうするの?」と聞いたら「もう建築は辞めます」  考えてみると、この半世紀、私が付き合ってきた現場監督は、すべていなくなりました。  但し新築を担当してもらった監督です。  病気で亡くなったり、病気でその後どうなったか? あるいは辞めて、どこへ行ったか? みなその先を知りません。ただみんな、給料は安いし現場はつらいし、建築には戻らないと言ってました。  比較的近い人は、奥さんが亡くなって、子供二人

          また一人辞めていった建築現場監督

          建築家の時代は終わって、建修家?修築家の時代?

          もう建築を新築する時代は終わった。これからは過去の建築を修理、改修して使っていけばいいと思うのですが。但し天才的優秀でうまい建築家(たとえば菊竹、丹下、妹島さんクラス)はどうぞ名作、傑作を残してください。  昨日親戚の女性が通っているバレー教室の発表会があって、うちの近くの宮前区民会館のホールに見に行きました。「白鳥の湖」でしたが、バレーは、昔パリの「オペラ座」以来だなと、懐かしく観ていました。バレーは実に楽しかった。  で、ホールの中を見ていて、「これ以下には作れないだろう

          建築家の時代は終わって、建修家?修築家の時代?

          「みんなの建築大賞」 いいね

          「みんなの建築大賞」というのができたそうで、良いですねえ。大いにおやりになると良い。「朝日」君が記事で紹介していて、タイトルに「吹くか新風」ですって。  建築専門誌を一切止めて、情報が入らないと、「隣のオジサン」と同じで、建築家って何やってんだが、さっぱりわからない。  それでもたまにチラッと入る情報は、私にとってはもうまったく「新風」ですよ。ただし黄砂交じりで目が開けていられない。  戦後(オーバーだね)から「建築とはなにか?」を築いてきた、大御所?大物?たちはほとんど死ん

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