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「おばあちゃん子」について【子育てエッセイ】「幼い子のくらしとこころ」考察編Part.7

前回は「人見知り」について書いていきましたが
今回は「おばあちゃん子」について書いていこうと思います。
前回と同じように
心理カウンセラー内田良子先生著「幼い子のくらしとこころQ&A」について
書かれている、子育て相談と内田先生の解答について
私の感想と考察を交えて書いていきます。
参考になる内田先生の本に関する詳細はこちら↓

Q→著者内田先生に対する質問
A→内田先生の解答

という形式をとり、重要なポイントを押さえて内容を抜粋して書いていこうと思います。
前回の記事はこちら↓


「おばあちゃん子」について


Qーパート勤めのため、1歳半になる娘を実母に預けたところ、仕事が終わり、お迎えに来ると家に帰るのを嫌がり、連れて帰るのがひと苦労!というTさんのお悩み

Tさんには1歳半の娘がいて、1歳3ヶ月を過ぎたころからパート勤めをはじめ、仕事の間は実母に預けているとのこと。
仕事が終わり、迎えに行くと、自分の家に帰りたがらず
連れて帰るのにひと騒動💦
腕ずくで連れて帰るので、いつも大泣き💦
母親である私よりもおばあちゃんになついている様子。

こんなにおばあちゃんっ子なのは
「子どもが小さいうちから働きにでたせいではないか?」
とか
「育児の仕方に問題があるのではないか」
と言われ、困り果てているとのこと💦

世間一般に言われている
「子どもにとって母親が一番である」
という言葉はTさんにとって信じがたいこと!とのこと💦

Aー心の帰りじたくができるまで待って

幼い子どもを人手にゆだねて働く若い母親が増えて
一人の女性として仕事を持ち、社会参加していける時代になったのは
幸いなことですが、一方保育支援や職場環境が整っておらず
女性の頑張りと無理の上に、母親の社会参加が成り立っているのも現実。

加えて日本の社会には
「3歳までは母親が家庭にいて子育てに専念したほうがいい」という考え方の「3歳児神話」があり、根深くのこっていることも。
Tさんもその周囲にいる人々もこの神話におびやかされている気配がありますね。

でも心配はありません。
子どもは自分に対し、愛情を持って接してくれる安定した大人が生活の世話をしてくれれば、子ども自身の持っている力でスクスク育っていくもの。


大人のペースで動かされたくない「小さな私」

Tさんの1歳半になる女の子が、夕方のお迎えの時に帰宅を嫌がり
泣いて抵抗するのは、育児の仕方に問題があるからでなく
お迎えの仕方が、この子の気持ちを尊重していないところからきているように見えます。

実は1歳半の子どもの行動の特徴で、自己主張が始まる時期です。

例えば
・公園に遊びに行ったら、帰る時間になっても、帰りたがらず、だだをこねる。
・おうちの中でも夕食の時間になっても、遊んでいたくて
片づけを嫌がり泣き叫ぶなど。

1歳半の子どもは簡単な単語しかしゃべれないものの
心の中は
「私には私の都合があるのよ。私にだって今遊びに夢中で
手が離せないのよ。大人の都合で品物みたいに私のことを
勝手に動かさないで」

と言い分が山ほど。

幼い子どもは「いや!」と言ったり、泣き叫んで主張したりしますが
とことんその主張をがんばれる時は
その場に自分の味方と思える人がいるときです。

Tさんのお子さんの場合、毎日自分の世話をしてくれ
食事をたべさせてくれたり、おむつも替えもしてくれ
遊び相手もしてくれる、
おばあちゃんが自分を絶対見放さない人で、味方です
でも、この子は抵抗しつつ、おうちに帰らなければならないこともよくわかっているはずです。

「急がばまわれ」でしばし向き合う

問題は、だだをこねずに気もちよく帰れるように持っていくには
どうすればいいのか?

ということにつきます。

仕事から急いで帰ったお母さんはやることがいっぱい。
気持ちに余裕がありません。
一方、子どもの方はお母さんの帰りを1日まっていました。
今日1日のどんなことがあったのか、今どんな遊びを楽しんでいたのか、
現場で実況中継したいし、おさらいもしたいのです。

「ただいま」と子どもに向き合い、しばし、幼い我が子のおしゃべりと遊びに付き合ってはいかかでしょうかー

幼い子どもは何事にも興味が長続きしません。
親が心をその場において、ゆっくりした気持ちで30分もお相手をしてやれば、気がすむものです。

「そんなのんきなことしている余裕はないわ!」
という声が聞こえてきそうですが、
「急がばまわれ」という言葉は子育てのためにあるように思えます。

子どもはどんなに幼くても、自分の意志を持っています。
「早く早く」
と言われれば
「私にも都合ががあるのよ!気持ちを切り替える時間が必要なの!」
と急ブレーキがかかって抵抗します。

「今日はどんなことして遊んだのかな?ママと少し遊んでから帰ろうね。おうちに帰ったらお話しいろいろと聞かせてね。」
と、子どもが帰る心の準備ができるまで、子どもの心に歩調を合わせ
30分でいいから、相手をしながら待ってあげることです。

「心ここにあらず」の状態でうわの空でいたら
けっして、満足しません。
心とからだをその場において
子どもの表情をしっかりみながら、相手をしてやることが大切です。


私の考察

我が子の場合

私が正規の保育士で働いている折、上の息子が1歳半の頃は保育園に通っていました。
私達が住んでいる家の近くの最寄駅から二つ目くらいの駅のそばに
私の義母は一人暮らしを、当時していました。

孫がかわいい義母は夕方、上の息子が保育園に取り残されて
お迎えを待ちわびるのがこころもとなく、
日が暮れる前、午後4時頃の早めのお迎えを毎日してくれました。

私の帰りは6時過ぎになることがほとんど。
上の息子は私の帰りを家で義母と待っており、私が仕事から帰ると
義母が自宅に帰るという日々が続きました。

義母は常々
「子どもにとってお母さんが一番!」
と話していて
ときより、夕食を共にしていましたが

その頃、賃貸の出窓があるマンションに暮らしており
義母が
「お母さんまだかえらないねえー」
と、息子を抱きかかえて、出窓に立たせて
出窓から外を2人でながめながら、帰りを待ちわびていた!
と、時折話してくれました。


息子は保育園で遊び、お迎えの時も義母に好きなように歩きながら
帰ってきたので、遊びに満足していたのかもしれません。
義母が帰るとき、はなれるのが嫌で、泣く!
ということはなかったので、おばあちゃんが大好きながらも
そうならないのは、やはり、
気持ちを切り替える環境が整っていることが、重要なのかもしれません。

私の経験にのっとった考察

Tさんの相談内容で、思い当たることはやはり、
遊びを急に止めることができない!
という心理。

1歳半の子どもは自己主張が強くなり
「いやいや期」に突入。
そんなときは、子どもの心の準備が大切で
子どものペースを考えることが大切なのだな!と思いました!

子育てする上で、子どもの心にむきあうこと、幼い子どもの心を知ることの重要さを感じました。

また、子育てしながら働くうえで、子どもが幼い乳幼児期は
お母さんも精神的に一杯一杯になりますが
実はこの時期は短く、後にふりかえると、あっという間でした。
でもその時はこの時間がずっと続く感じがしてしまいます。

恥ずかしながら、乳幼児期の子育てが終わった今だから
考えられるのですがー

こんなことは今のうち!
と割り切って、慌てず、焦らず、
子どもの心と向き合うことができるといいな❣と思いました!

(【子育てエッセイ】「幼い子のくらしのこころ」考察編Part.8に続く)
※参考文献「幼い子のくらしとこころQ&A」内田良子著(ジャパンマシニスト)

今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
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