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   第八話                  譲れない願い・・・

2023年1月某日。うさぎ年となった令和5年。うさぎ年の皆様は飛躍の年となる事を期待する縁起のいい年を期待しつつ皆が新年を迎え、正月気分も抜けた一月中頃・・・。都内某所ハローワーク。「はい次の方どうぞ。番号札502番の方いませんかー。」「はーい、ここです。」なんと!あの芸能人で自称美しすぎる水晶玉占い師兼メイクアップアーティストで政治団体”マヤ文明党党首”飯能マヤ様の元部下で元私設教育機関施設長の氷室空子が来ている。「お待たせしました。では前職をお辞めになられた理由は何ですか?。」「はい、私の恋人を上司に寝取られました。私が乗り込んで取り返そうとしたらもみ合いになり恋人が死亡しました。」「えええええええ!。」驚きを隠せないハローワーク職員。その場にいた全員が空子を見た。「えええっと。その後再生産をお願いしたのですが作者の自宅が水没してしばらく生産が出来なくなりました。すみません。恋人はドールです。」「はあ?・。」困惑する職員。「人の恋人を寝取っておいて逆切れした元上司は腹いせに私を解雇しました。ねえこれって不当解雇でしょう?。」「ようは人形を取り合って上司の怒りを買って解雇されたのですね。で、賞罰は何かありますか?。」「この仕事の前の会社で横領の罪を着せられて不当解雇されました。」「はあ?。」「だってー。在庫一体しかない限定モデルだったんですもの。後でお金は返すつもりでした。」「はあ?。ようするに横領したのですね。」「そうとも言います。」「そうとしかいいません。」「ハプノシスヘッドフォンのΣ君ドールをお迎えする為に今すぐ仕事が欲しいのです。」ハローワーク職員は呆れかえっている。「自己中心的な理由ですね。で?あなたのスキルは何ですか?。」「私のスキルはイケメンをさらってマヤ様の教育機関に拉致監禁して洗脳してマヤ様の信者を増やす事です。」ハローワーク職員はもはや空子と話をする気もうせてしまったようだ。「先ほど紹介してほしい仕事を3つ選んできました。早速応募したいのですが?。」「申し訳ありませんがあなたのような反社会的な方に紹介できる仕事はありません。」「はあ?。私は今すぐΣ君をお迎えする為に金が必要なんだよ。だったらあんた!今すぐお金貸してよ。」職員は切れた。「今スグお引き取り下さい。家に帰ってポケモンスリープでもやってください。次の方どうぞ。」空子も切れた。「ポケモンスリープってなんだよ!。てめえなんだその態度は!お前も私とΣ君との仲を引き裂こうというのか!。」空子は職員の襟首をつかんで怒鳴った。警察を呼ばれたことは言うまでもない。
 一方こちらはマヤ様。秘密の隠れ家でΣ君の残骸を抱きしめながら寝ていた。最近のマヤ様は寝てばっかである。その理由はポケモンスリープにはまっているからだ。「Σ君むにゃむにゃ。こんな姿だけど骨まで愛しているからね。作者の水害が収まるまで我慢してねむにゃむにゃ。」するとものすごく焦った様子のマヤ様の部下の黒犬akatanが隠れ家のマンションにやってきた。「大変ですマヤ様。今すぐ私設教育機関に来てください。洗脳が解けたイケメン達が反乱を起こしました。」「なにー空子はどうした!!??。」「何言っているのですが。マヤ様が縫いドール破られた腹いせに解雇したではないですか?。」「え?そうだっけ?。じゃあお前が何とかしろ。」「洗脳は専門外です。」「空子は洗脳だけは上手いからなあ。じゃあ今すぐ空子を呼び戻せ。」「行方知れずです。」するとマヤ様の携帯にマヤ様の息のかかった警察官から連絡が入った。「もしもし?ああキュウト君おひさしぶり。え?空子を預かっている?。エサ代がかかるから引き取ってくれって?。分かった今すぐ引き取りに行く。」キュウトという警察官は柳谷笈斗(やなぎやきゅうと)という。第三話ACT5参照。以前マヤ様の私設教育機関に潜入して潜入捜査を行った元刑事である。しかしそのまま洗脳されてマヤ様の信者となったのだ。そのキュウトがマヤ様の為に手を回して空子を預かっているようだ。数時間後マヤ様が警察署に到着した。「柳谷笈斗(やなぎやきゅうと)さんに呼ばれて空子を引き取りに来ました。」「これはこれはマヤ様。わざわざお疲れ様です。私が案内します。」マヤ様は警察にも顔が利くのだ。早速キュウトに空子との面会を申し込んだ。「これはこれはマヤ様。お久しぶりです。私設教育機関ではお世話になりました。あそこは楽しかったですよ。」「それは良かった。で?空子は?。」「思った以上に狂暴なのでチェーンで拘束して地下牢に入れました。警官が一人尻を噛まれて重傷を負ったので仕方なく・・・。」「後でその警官と示談交渉したいので連絡先教えてください。」「はい。」世話の焼ける空子である。意外と部下の面倒見がいいマヤ様である。マヤ様は空子が監禁されている地下の牢屋に向かう。鉄格子のなかに黒と白の縞模様の囚人服を着た空子がいる。「今すぐ釈放しろー。私は無実だー。」「うるさい騒ぐなバカモノ!。」「あ!マヤ様。来てくれると信じていましたー。💛」「嘘つけお調子者め。手間かけさせやがって。お前はΣ君の事となると正常ではいられなくなるようだな。」「えへへへ。ちょっとおちゃめしただけです。」「あれだけやっておいて何がおちゃめだバカモノ!。警察官が尻を噛まれて死にかけたんだぞ!。しかも私の縫いドール破りやがってー。」「マヤ様が私だけのΣ君を寝取るから悪いんですよ!。」「だから何でΣ君がお前だけのものなのだ!。」話が進まないので以下省略。マヤ様は何とか空子をなだめて連れ戻して私設教育機関の施設長に復職させて反乱も鎮圧させた。マヤ様も一安心である。「ふうー。おまえみたいなクレイジーでも居ないと困るからな。Σ君縫いドール分の商品代金と警察官の治療費は給料とボーナスから引いとくからな。二度よやるなよ!。以下マヤ様の心の声(このくそ女!洗脳のスキルが無かったらとっくにクビだバカモノ!。)」「ありがたき幸せ。これからもマヤ様の為に身を粉にして働きます。以下空子の心の声(よくもΣ君を取ったわね。許せない。しかしほかに仕事見つからないし・・・。おぼえてなさい!。) 」本音と建前が真逆な二人であるがしばらくは一緒にいそうである。

数日後、鷹章の甥の慎太が通学途中の電車の中でネットニュースを見ている。気になる見出しがあったようだ。「何々?小学生にわいせつな行為をしたサラリーマンが逮捕?。最近こんな事件ばっかだな。」それだけなら特に珍しくもない事件であるが・・・。「何々、家宅捜索で等身大ドールが複数発見された?。マジか?。おじさん大丈夫かな?。」その逮捕されたサラリーマンの自宅からTPE少女ドールが複数押収されたようだ。しかし犯人はドールの所有を否認していると書かれている。「まあこんなことをした犯人の言う事なんて誰も信じないだろうな。」慎太は気にも留めない感じで次の記事を見ると・・・。「何々、大手中古車ディーラーが不正行為で摘発された?。ディーラー社長の家を家宅捜索したら等身大TPEドールが複数押収された??。又か!。」記事には犯罪者の家宅捜索で相次いで等身大ドールが発見された事が犯罪発生と因果関係があるのではないか?。という憶測の記載もあった。「ふーん。最近の犯罪者に等身大ドールマニアが多い気がするな。おじさん本当に大丈夫かな?。」記事の記載には続きがあった。「何々、心理学者の分析によると等身大ドール保有でドールに対して何をしてもいいという感情が生まれ、犯罪の引き金になっているのでは??。おじさんますます危ないな。でもこれはたまたまじゃないかな?。」最近の犯罪者の自宅から相次いで等身大ドールが押収されているという記事に違和感を感じる慎太だった。心配になった慎太は叔父である鷹章にメールを送った。「最近等身大ドールオーナーの犯罪が増えたみたいだね。おじさんは大丈夫?。くれぐれも犯罪なんて起こさないでね。いい子だから。」メールを受け取った鷹章は激怒した。「等身大ドールオーナー差別だ!。犯罪とは関係ない。でもでもでもおじさんをしんぱいしてくれるのねのね。」小学生みたいな文章である。これでも40代後半である。「いいや、もし叔父さんが性犯罪者になったら弁護士目指している僕の人生に傷がつくから。それだけはイヤ。むしろその可能性があるおじさんを持った僕の運命を呪いたい気分だ。」鷹章はさらに激怒した。「もう等身大ドールは絶対貸してやらないからな。ふん!。」以後鷹章と慎太の連絡が途絶える事になる。
 一方こちらはマヤ様の私設教育機関、空子と黒犬akatanと何やら話をしている。「キュウトから事件の情報を得られるようになって我々の等身大ドール撲滅活動がやりやすくなったわ。」「さすがはマヤ様、本当に素晴らしいアイデアですよね。逮捕状が出る直前に容疑者に等身大ドールを偽名で送り付ける。開封したタイミングで容疑者が逮捕されて家宅捜索を受ける。等身大ドールが発見されて押収される。押収されたドールもマスコミに報道される。これを繰り返せば等身大ドールオーナーの犯罪発生率が意図的に激増して等身大ドールオーナーへの世間のバッシングが強まる。」どうやらマヤ様は昇天ドールから激安で購入した中古ドールを犯罪者に偽名で送り付けてその後の家宅捜索でわざと押収させて等身大ドールオーナー全体のイメージを悪くするという作戦を実行しているようだ。「お!キュウトから又逮捕状取得の可能性が高い犯罪者情報が届きました。いいことを思いつきました。こいつにマヤ様レプリカの”マヤヤちゃん”を送り付けてやりましょう。そうすればマヤ様が被害者ぶる事が出来ます。犯罪者に愛されて犯罪者がマヤ様レプリカをお迎えした事を大げさに悲しめばよいのです。」「空子、お前は本当に悪い奴だな。そんな悪知恵私でも思いつかないわ。」「いえいえ。マヤ様の為になる事でしたらどんな悪知恵も働かせます。」昭和の時代劇みたいなやり取りである。マヤ様の次のターゲットにされたのは児童買春で捜査中の某学校法人理事長である。日頃から女子中学生を見る機会が多いこの50代理事長は良からぬ欲望に目覚め、都内繁華街に出かけては買春を繰り返していたのである。Σ君縫いドールを破らてれたマヤ様はその腹いせに部下の空子にそのエロ理事長の監視を命じた。「何で私があんなエロじじいを四六時中監視しないといけないのだ?。マヤの奴覚えていろよ!。」文句を言いつつ理事長の自宅を監視する空子。「お!理事長がタクシー外出するぞ。」そっと車で尾行する空子。すると不審な尾行車に理事長が気が付いたようだ。「後ろのボロ軽自動車がさっきから後をつけているように見えるな。」
空子のボロ軽自動車の助手席には男性型等身大ドールを乗せている。空子は怪しまれないように信号待ちの度に抱き着いてちゅっちゅした。「なんだ!ただのバカップルじゃないか。いちゃつきやがって。」理事長は安心して居眠りを始めた。「ふう。何とかごまかした。どうせならΣ君ドールを借りたかったな。でもアニメドールじゃだめか。」夜の繁華街に到着。空子はコインパーキングに駐車後理事長を尾行。事前にOL風の制服に着替えて伊達メガネをかけた。歩きスマホしながら尾行。するとJC、J〇が集団で座っているビルの裏通りを発見した。理事長は遠くからどれにしようかな的な目で少女たちを目で追う。空子は読唇術が出来る。洗脳も含め無駄にスキルが高い。「ふむふむ、あの子はやりすぎだからダメだ?あの子は今日がはじめてっぽいので運が良ければ初めていただきだと!。このじじいだんだん腹が立って来たわ。」空子が読唇術で理事長の会話を盗み聞きしていると。「ねえさんいちご?。」いきなり30代のサラリーマン風の男が声をかけて来た。「はあ?。ナンパか?。人間に用はない。イケメンアニメキャラに生まれ変わってから来い。」「はあ?。コスプレプレイOKなのか?。」空子が立ちんぼと間違われて交渉を持ちかけられているうちに理事長を見失った。「しまった。見失った。」空子は急いでその場を後にして理事長を探した。一方理事長はどう見てもJ〇初心者っぽい子に狙いを定めて交渉に入った。「帰るところが無いんだろ。今夜は綺麗な部屋で好きなだけおいしいものを食べさせてあげるよ。可愛い服も買ってあげよう。」理事長は慣れているらしく言葉巧みに誘惑する。空子は先ほどの少女の集団に声をかけた。「ねえ君たち、さっき君たちを見ていた50代ぐらいの禿げたおじさん知らないかな?。」「はあ?なんだこのおばさん!。」切れそうになる空子だが無理やりにこりと笑った。「おばさんおばさん。ここはおばさんじゃ無理だよ。」「なんですって!私だってさっき声かけられたわよ!。ってこんなところでしゃべっている暇はないわね。」空子はすぐに近くのラブホをチェックした。この界隈だとここしかないわね。ようし。空子はそのラブホに向かった。

ここはマヤ様の私設教育機関。マヤ様は児童買春を繰り返す某中学校理事長の監視を手下の空子に依頼、その後他の仲間に現場を押さえさせて証拠を持ち帰るよう指示を出していた。別の指示を受けた手下の黒犬akatanも別の任務をマヤ様から受けていた。マヤ様のスマホに黒犬akatanからの連絡が入る。「今運送業者に変装して理事長の家に到着しました。これより例のものを届けます。」「よし、届けたらすぐに空子と合流しろ。」「ははっ。」黒犬akatanは理事長の家の呼び鈴を鳴らす。するとインターホンから理事長の妻らしき人物の声がする。「はーいどちらさま?。」「マヤ運送の者です。ご主人様宛の大荷物をお届けに来ました。」「ご苦労様今開けます。」理事長の妻は玄関のドアを開けた。「大きくて重いですよ。私がご主人の部屋まで運んであげます。」まるで棺桶のようにでかい段ボール箱を黒犬akatanはかかえて玄関から上がり込み理事長の寝室まで運んだ。「ふうー。疲れた。ではここに印鑑お願いします。」「一体何かしら?。」「等身大ドールらしいですよ。それではありがとうございました。」黒犬akatanはさっさと家から出て行った。理事長の妻は届けられた巨大な段ボールを見て呆然とする。「あの人ったら又無断で変なもの買ったのね。しょうがない人だわ。ん?等身大ドールって言っていたような・・・。」妻は早速その段ボールを開封した。「ええええ!。女の人が入っているわ!。しかも裸で・・・あのじじいー私じゃ満足できないというのね!!。。離婚よ!離婚!!。」妻は裸のドールを見て激怒した。
 一方、マヤ様の部下で私設教育機関施設長の氷室空子は都内某所のラブホの前に男性ドールを設置した。コスプレ衣装で警察官の衣装を着せている。そこへJ〇を連れた某私立中学校の理事長が現れた。「え?。何でホテルの前に警察官がいるんだ?。まさか!通報された?。」焦る理事長。しかしスケベな理事長は警察官が立ち去るまで待つことにした。「ねえおじさん。おなかすいたー。早く入ろうよ。」「待っててね、怖いおじさんがいなくなったら入ろうね。」しかしこの行動が理事長にとって命取りとなる。「マヤ様!こちら空子。ドスケベな理事長がJ〇を連れてホテルの前に現れました。」「よし、キュウト(マヤ様の手下の刑事)と黒犬akatanがもうすぐ到着する。それまで足止めしていろ。」「ははっ。」間もなくキュウトと黒犬akatanが到着した。「空子先輩お疲れ様。後はうちらでやります。」キュウトが空子に挨拶して交代した。空子は人形を片付けはじめた。「ああ腰が痛い。どうして等身大ドールってこんなに重いのかしら。」文句を言いながら警察官の格好をしたドールを空子のボロ軽自動車に詰め込んだ。それを理事長が見ていた。「なんだ!あれはただの人形じゃないか?。いたずらかドッキリか?。何かの撮影か?。まあいいや、さあ入ろう。」理事長はJ〇を連れてラブホテルに入る。その瞬間を黒犬akatanは高度な技術で撮影する。「よし、これで証拠は手に入れた。」理事長が部屋に入り事に及ぼうとした瞬間キュウトと黒犬akatanが踏み込んだ。「なんだなんだ君たちは!。」「警察の者だ。児童買春の現行犯で逮捕する!。」警察手帳を見せるキュウト。理事長はショックのあまりわけのわからないことを口走る。「かか金ならいくらでも出す。見逃してくれ。私はかわいそうな女の子たちを助けたかっただけだ。決してやましい事なんてない。」「そうかそうか。もっと話を聞かせてくれ。では一緒に署まで来てもらおうか。」黒犬akatanが理事長を取り押さえた。「凄い力だな。逃げないから手加減してくれ。」その一瞬のスキをついて理事長は逃げ出した。「逃げても無駄よ。」黒犬akatanは近くにあった花瓶を理事長の足元に投げつけた。「ぐええええ。」勢いよく足にあたり階段を転がり落ちた。「ふう、バカな男ね。逃げなければ痛い目に合わなかったのに。」二人は理事長を車に乗せて警察署に向かった。
 数時間後、TVのニュース番組で理事長が逮捕されたというニュースが流れた。家宅捜索の結果等身大ドールが押収されたと報道された。マヤ様と空子、黒犬akatanはそれを私設教育機関で見ていた。「あれはマヤ様レプリカ、マヤヤちゃんじゃないですか?。本当に送り付けたのですね。」「TVではまたしても等身大ドールオーナーが犯罪を犯したと大騒ぎね。おほほほほ。もうすぐ等身大ドール販売禁止法案が出てくるかもね。」マヤ様はにやにや笑っている。「ところでこのJ〇どうしますか?。」「家に返せばいいだろう。親に連絡はしたのか?。」「それが・・この子は母子家庭で母親は若い男と家を出て行ったきり数週間戻らないそうです。おなかをすかせたこの子は悪い友達に誘われてあの場所に行ったそうです。」空子は少し困った表情で話した。「警察に保護してもらえばいいだろう。」「そうしましたが児童相談所と連絡がつかないと何時間も待たされました。」マヤ様は少し困った様子だったがしばらくするといやらしい笑みを浮かべた。いいことを思いついたようだ。「これは使える。社会が見捨てた少女を私が救った事にすれば売名行為になるじゃない。私ってなんて頭がいいのかしら。この子を洗脳部屋でしばらく寝泊まりさせてそこから学校に通わせろ。ついでに洗脳して私の信者にしてしまえ。」「ははっ。」空子は隅で大人しくしていたJ〇の手を引いてマヤ様のところに連れて来た。「喜べ少女よ。マヤ様がしばらくお前の面倒を見てくださる。今日からしばらくの間ここがおまえの家代わりだ。」少女はきょとんとしていたが目の前に有名なマヤ様がいるので大喜びでマヤ様に駆け寄った。「あ!ピン芸人のマヤ様だ。わーい。ねえねえ何か面白い事やって。」マヤ様は急に不機嫌になった。「ピン芸人だと!私は占い師でメイクアップアーティストのマルチタレントだ!。ピン芸人ではない。」空子がおなかを抱えて笑う。「わはははは。マヤ様がピン芸人だと思われている。そういえば最近はバラエティー番組からしか仕事が来ない。そう思われても仕方ない。わははは。」マヤ様は切れた。「空子、お前ボーナスカット。」「ええええ。そんなー。」「冗談だ、今度笑ったら本当にボーナスカットだからな。」空子は敬礼をする。「ははっ。決してぶッ!笑いません。」吹き出しそうな空子であった。すると施設の固定電話が鳴った。すぐに黒犬akatanが出た。「はい。飯能マヤ私設教育機関です。え?。大山雅子?。はあ!?そんな間抜けな名前した奴はここにはいません。間違い電話は迷惑です。ふざけるな!。がちゃ。」黒犬akatanは電話を切った。「電話何処からだ?。」「間違い電話です。大山雅子とかいうババアみたいな名前言いやがったんでふざけるなと言って切ってやりました。」マヤ様が急に鬼のようなものすごい形相になった。「それは私の本名だ!。飯能マヤは芸名だ!。」急に青ざめる黒犬akatan。「ええええええ!。大山雅子 飯能マヤ!全然違うじゃない。」「全然違うから芸名なんだろうが!。ババアみたいな名前で悪かったな!。お前もボーナスカット。」「ひえええええ。お許しくださいいい。大山雅子!よく考えたら素敵な名前です。」「嘘つけ!私自身も素敵な名前だと思ったことなどないわ。こんな名前つけたママが憎い!。」火に油を注いでしまった。黒犬akatanである。しばらくすると再度電話が鳴った。今度はマヤ様が出た。「はい、大山です。ああ、プロデューサーさん?。明日のワイドショーのゲストが病気?分かりました私で良ければ出演します。」どうやらTV番組の出演依頼だったようだ。
 翌日。某TV局の帯番組”3時のアフタヌーンワイドショーのあなた”という番組にマヤ様は生出演している。「今日のゲストはピン芸人の飯能マヤ様でーす。」「だから私はピン芸人じゃない!。TVが変な事言うから少女が勘違いするんだろうがバカモノ!。」場内大爆笑!。「早速笑わせてくださりありがとうございます。分かっていますとも。自称”美しすぎて困っちゃーう水晶玉占い師兼メイクアップアーティスト”の飯能マヤ様ですよね。冗談ですよ。」マヤ様は後でこの司会者を拉致して私設教育機関に厳重に監禁した事は言うまでもない。「さて、最近の事件の犯人の多くが等身大ドールの持ち主であるという衝撃の事実をマヤ様はどう思われますか?。」司会者がやっとマヤ様いじりを止めて質問する。「私も衝撃を受けています。何しろ私のファンまで等身大ドールを所有して犯罪を犯したのですから・・・・。」珍しくシリアスな表情で語るマヤ様。場内大爆笑。「マヤ様がシリアスな表情になった。わはははは。」「てめえら!。私が真面目に話しているのに笑うなバカモノ!。」どうもマヤ様は自己分析が苦手みたいで自分が思っている姿と世界が認識しているマヤ様のキャラがずれている。めげずにマヤ様は話を続ける。「これを見てください。私のレプリカ等身大ドール”マヤヤ”ちゃんです。先日逮捕された某私立中学校の理事長がこれを持っていました。私のファンのようですが私のファンから犯罪者が出たことがとても悲しいです。」マヤ様は隠し持っていた目薬をばれないようにさして涙を流しているように見せた。「おお!鬼の目にも涙ですねえ。なるほど、マヤ様の熱狂的なファンがあのような悲しい事件を起こした事が残念なのですね。」「マヤ様の心の声(残念なのはお前の存在だバカモノ!。鬼の目にも涙だと!。ふざけやがって。後で局のお偉方に文句言ってやる。) 」さすがに笑うものはおらず場内は珍しくマヤ様に同情的であった。政治ジャーナリストや元国会議員も番組に出演しておりマヤ様に同情的なコメントを残した。「等身大ドールを禁止している国が15か国もありますからねえ。等身大ドールが急激に普及したのは2020年頃からですね。当時の価格は信じられないほど安価でした。これを見てください。普及数と性犯罪の増加率が比例しています。これは何らかの因果関係があるとしか思えません。」ジャーナリストがパネルのグラフを見せて説明する。「政府も何らかの対策を立てないと性犯罪は今後も増加するでしょうね。」最初のお笑いムードから一転してシリアスな話の内容になり以後は法規制の有無まで話し合われた。
 さて番組の生出演を終えたマヤ様は私設教育機関に戻ってワインを飲みながら大好物のブタまんじゅうを食べながらTVを見ながら一休みしていた。
「おほほほほほ。空子の悪知恵は大成功ね。私自ら被害者ぶって同情を得てやったわ。このまま犯罪者がドールオーナーというイメージを世間に植え付ければ自動的ににっくき等身大ドールが消滅するわ。私より等身大ドールが美しいなどともう誰もいわなくなるわねえ。」マヤ様は上機嫌である。「人気絶頂の絶世の美女の好物がぶたまんじゅうなのですね。シュールです。」マヤ様の部下で刑事のキュウトが感心しながら見ていた。「キュウト刑事、ご苦労様、ところであの理事長はどうなったのかしら?。」「余罪を調べましたら少なくない数の買春を半年も繰り返していたそうです。全部白状しました。実刑は免れないでしょうね。」「そうかそうか、悪い奴は罰せられるし等身大ドールオーナーは世間でバッシング受けているし一石二鳥だったわ。」マヤ様は悪徳刑事のキュウトを洗脳して手下にしたおかげで急速に等身大ドール撲滅活動が進んだ事を喜んでいた。
そこに空子が数人の少女を連れて現れた。「マヤ様!売名行為の為に又少女を保護してきました。」空子はあれから夜の繫華街をさまようJ〇JCをマヤ様の売名行為の為に私設教育機関に保護する活動を行っていた。「これで30人です。💦。エサ代もばかになりません。💦」「賞味期限切れ寸前の廃棄直前の食材に切り替えろ。」「ははっ。」「マヤ様の保護活動を聞きつけて私の姿を見るや否やすぐに少女たちが集まってくるようになりました。」集められた少女たちがマヤ様に群がる。「あ!マヤ様がぶたまんじゅうを食べてる。噂は本当だったんだ。」「うるさい!私が何を食べようが大きなお世話だ。」「ピン芸人で一番人気のマヤ様!サイン頂戴!!。」「だから私はピン芸人ではない!。」「でもこの雑誌に出てるよ!。」少女が差し出した雑誌に人気女性ピン芸人ランキングという記事がある。「なになに。ええええ!私が2週連続で1位だと!。ふざけやがって。」怒ったマヤ様は雑誌をびりびりに破り捨てた。「この雑誌記者明日拉致ってここに連れてこい!!。」すっかりピン芸人にされてしまったマヤ様であった。

ここはマヤ様の私設教育機関。時は深夜2時。マヤ様はソファーに座り小窓から下のフロアを見下ろしながらブタまんじゅうを食べている。「この五つ星中華レストランが作った黄金のブタまんじゅうは美味だわ。一個5000円もするんだから当たりまえよね。」どう突っ込んでいいか分からない趣味である。マヤ様が見降ろす格好で小窓から見ている場所に二人の男が縛られて椅子に座わらされていた。前回の話でマヤ様をバラエティー番組でいじった司会者とそのプロデューサーである。しばらく気絶していたようだが目をさましたようだ。「ん?ここはどこだ。うっ動けない。」二人は縛られている事に気が付いた。すると急にその場所が明るくなった。マヤ様の手下の私設教育機関の施設長氷室空子が彼らのそばに立っている。「やっと目を覚ましたがブタ共が!。」「お前はなんだ?こんなことをしてただで済むと持っているのか?。」司会者とプロデューサーは縛られながらも怒りを露わにしていた。「お前らはまだ自分たちが置かれた立場が分かっていないようだな。お前らは偉大なる我らが美しき指導者、マヤ様を番組でもてあそんだ。その罪は重い。よってここで処刑を行う。」空子がにやりと笑う。「え?昨日の”3時のアフタヌーンワイドショーのあなた”の件か?あれはそこにいるププロデューサーに命令されて仕方なくやったんだ。マヤ様をいじってピン芸人に仕立て上げて視聴率を上げろと言われたんだ。」「そそそそそんな事は言っていない。お前が勝手にやった事だろう。」空子は切れた。「ええいうるさい!。いまさら何を言っても遅いわブタ共が!。」空子が言い終わると突然隣の部屋の明かりが点いた。そこには醜い太った中年男性が縛られてぐったりしていた。「お前たちは運がいいぞ!。これから面白いショーが見られるんだからな。隣にいる醜い男は婦女暴行、下着泥棒、わいせつ物陳列罪を犯した生きていてもしかない人間のクズだ。まず最初にこのクズを処刑してからお前らを処刑してやる。楽しみに待っていな!。」冷酷に言い放つ空子。隣の部屋で縛られている醜い男が叫ぶ。「俺は何もしていないぞ。さっっさと縄を解け!。」「おほほほほ。天井を見ろ。お前が犯した罪を正直に話せ。さもないと天井が落ちて串刺しになるぞ。」その男がいる部屋の天井には鋭い槍が何本もぶら下がっており、天井はボタン一つで上下する仕組みになっている。空子は早速天井を下げる赤いボタンを押した。次第に天井が下がる。「早く白状しないとお前のお父さんお母さんからもらった頭蓋骨に穴が開きますわよ。」やけに嬉しそうな空子である。「分かったーしゃべる、しゃべるううう。女房殺したのは俺だ!。保険金かけて事故に見せかけたんだー。」悲痛な叫びをあげる隣の部屋の醜い男である。しかし空子は下がる天井を止めなかった。「おまえは捕まればどうせ死刑だ。遅かれ早かれ死刑ならここで死ね。」空子は天井を下げるボタンを止めなかった。「ぐええええー。」断末魔の声がこだまする。男の頭に槍が刺さり血しぶきを飛び散り男はそのまま何も言わなくなった・・・。「ああああ!。なんて美しいのかしら!ゾクゾクしちゃうわ。」マヤ様はその様子をワインを飲みながら嬉しそうに見ている。「これで人間のクズが一匹消えたな。待たせたな。次はお前たちの番だ。」「ひええええ。分かったー。悪かったーマヤ様許してー。」「どうせ裏でろくでもない事をしていたんだろう。今までやってきた悪事を白状しろ!。」空子は天井が下がる赤いボタンを押した。天井には鋭い無数のやりがぶら下がっている。司会者が叫ぶ。「プロデューサーに命令されて新人の売れないアイドルの子の枕営業を手伝いました。お前にもおこぼれをやるからと言われましたー。」「嘘をつけ!。そんなことは言っていない。」空子はにやりと笑った。「うそつきは嫌いだ。このまま放置しよ。」「わわわわかったー。悪かったー。その通りだー。金ならいくらでもやる。助けてくれー。」「マヤ様ーどうしますか?。」「私に無礼を働いた。私が欲しいのは金ではない!命!。」「だそうです。お金はいらないから命をちょうだーーーい。」「ぎゃあああ。」天井が下がり二人は天井の下敷きになった。しかし槍は曲がっている。なーんだ。この槍はゴム製でやんの。二人の命は助かった。しかし彼らが白状した内容は録画され動画作成されていた。マヤ様は下に降りてきて先ほど処刑された醜い男を見ている。「この醜い男の等身大ドールは本当によくできているわ。人間と区別がつかないわね。ああちなみにCVはテシター君ね。」「マヤ様のアイデアはすばらしいです。等身大ドールを使って処刑ショーを奴らに見せてビビらせて罪を白状させるなんて天才的なアイデアです。」「おっほっほ。こいつらを洗脳教育して私の信者にしておしまい。逆らったらこの動画を公開すると脅しなさい。これで”3時のアフタヌーンワイドショーのあなた”は私の番組となるのよ。」マヤ様は番組でいじられた腹いせにプロデューサーと司会者を拉致って脅して番組を乗っ取ってしまった。
 翌日。マヤ様は私設教育機関の建物内で一泊した。「うーんむにゃむにゃ。Σ君愛してる。むにゃむにゃ。」起こしに来た空子はその寝言を聞いて不機嫌になった。「この女、まだ私のΣ君を諦めていないのね。つねってやる。」空子はマヤ様をつねった。起きない・・・。「鈍い女だ。」すると一匹の白猫がマヤ様が泊まった宿直室に迷い込んできた。その猫はマヤ様の好物”黄金のぶたまんじゅう”を食べようとした。「こら!意地汚い猫だな。」空子はその猫を捕えた。首輪が無いので野良猫と勘違いしたようだ。するとマヤ様が起きた。「うーんむにゃむにゃ。なんだかほっぺたが痛いなあ。」「マヤ様おはようございます。先ほどマヤ様のブタ饅頭を食べようとした白い意地汚い野良猫を捕えました。処刑しますか?。」するとマヤ様の顔がみるみる恐ろしくなった。「空子!お前がつまんでいる意地汚い猫は私の飼い猫のニャイーーちゃんだ!。ちなみに三歳雄ネコだ!。」空子は真っ青になった。「ええええええ!。よく見たらかわいい猫ちゃんですねー。血統書付きかなーーー。」空子が近づいたらいきなりニャイーと叫びながら空子をひっかいた。「いたたたたた!何すんだ馬鹿ネコ!いえいえいえにゃいーちゃーん。」「その猫は私のママが拾って来た雑種だ。」何も言えなくなる空子。「ニャイーーちゃんは先日拾って来た野良少女たちのアニマルセラピーに使おうと思ってな。後で野良少女たちに世話を任せてこい。」「ははっ。」敬礼する空子。
 一方、金田鷹章の甥 金田慎太は通学電車内でスマホのネットニュースを見ている。「え!等身大ドール禁止法案が検討中だって!。大変だ!。とうとう日本もか!。」慎太は少し驚いた表情でスマホを見つめる。内容は女性や少女を模した等身大ドールの持ち主の犯罪が急に増加したため等身大ドールだけでなくその他のフィギュアの機制も検討されるというものだった。「このままだと1/3 1/6ドールにも法規制が波及しかねないな。ドールの保有だけが生きがいだったのに・・・。これを禁止されたら・・・これだけは絶対譲れない。」慎太は真剣な表情でその他の記事も検索して読んだ。
午後三時・・鷹章は自宅で仕事を一休みしながら”3時のアフタヌーンワイドショーのあなた”を見ている。「今日からマヤ様がレギュラー出演するらしいな。」鷹章はマヤ様の大ファンなのだ。番組のセットは中央に赤い玉座が用意されマヤ様が偉そうにふんぞり返って座っている。「偉大なる我らが美しき指導者、飯能マヤ様。今日からこの番組はマヤ様に捧げます。」ADからスタッフ、その他のゲストまで全員がマヤ様に敬礼する。「あれ、今日はピン芸人とかいっていじらないのかな?。つまらんな。」どっかの独裁国家みたいにひたすらマヤ様をあがめるだけの番組になったため視聴率は激減中である。「おーっほっほ。度重なる等身大ドールオーナーによる犯罪多発でついに等身大ドール禁止条例が検討されるわ。等身大ドールオーナーのブタ共覚悟なさい!。」鷹章はその言葉に衝撃を受けた。「ええええ!条例ってことは都内?。よかったー。ここは大丈夫だって冗談じゃない。そのうち国全体で禁止になる流れになりそうじゃないか!。どうしよう!俺みたいな恋愛敗北者にとって等身大ドールは最後の希望だっていうのに。あれが無くなったら生きていけないじゃないか!!。」鷹章はかなりショックを受けたらしく本気で心配しだした。マヤ様の話は続く。「最初は等身大ドールで満足していても次第に我慢できなくなって女性や少女を襲うようになるのよ。ああなんて恐ろしい・・・。」マヤ様は大げさに自らの肩を抱いて身震いして見せた。番組はマヤ様の私設教育機関の建物を映し出す。そこに先日保護した親に見捨てられた少女達の姿があった。彼女たちが建物内で楽しそうに暮らすドキュメンタリー映像が流れる。「この子たちは都内某所に夜な夜な集まって救いを求めていたのです。なぜならいつもおなかをすかせていたからです。家に帰っても親がいないかわいそうな子たちでした。その弱みに付け込んで先日の某私立中学校の理事長みたいなやつが少女たちを誘惑して性的搾取を繰り返しているのです。親も児童養護施設も何もしないから私が面倒を見ているのです。皆様の協力が必要です。クラウドファウンディング開始しました。」マヤ様はクラウドファンディングの詳細を表示した。「おお!マヤ様は良い事もしているんだな。クラファン協力するかなって、おい!等身大ドール禁止なんて冗談じゃない。でもマヤ様の言う事も分かるんだよな。俺もドールに夢中だけどそれでもAVとか見ちゃうし。やっぱ人間の女性が魅力的だと思うことあるし。でもなあ・・・。」鷹章も複雑な思いである。
 その夜マヤ様のタワマン。「おーっほっほっほ。クラファン一日でもうこんなに集まったわ!。売名行為大成功ね。”3時のアフタヌーンワイドショーのあなた”も乗っ取ったしこのまま寄付金でがっぽり設けてやるわよ。今日はお祝いよ。引き取った野良少女達に好きなだけスイーツとピザを食べさせなさい。アルコールはダメよ。」「ははっ。しかしマヤ様は流石ですねー。”3時のアフタヌーンワイドショーのあなた”を乗っ取って引き取った野良少女たちを出演させてクラウドファンディング立ち上げて莫大な収益を獲得するなんて。天才です。」「おーほほほほ。もっと言ってもっと言って。」マヤ様は得意の絶頂である。「このまま収益を上げて野良少女たちを使って好感度を上げたら参議院選挙に出馬よ!。ついに”マヤ文明党”の活動が開始されるのよ。最終的に私が内閣総理大臣になって日本をわが物にするのよ。女性型等身大ドールは禁止。イケメン等身大ドールは国家事業化!私に逆らうものは死刑!ああああ!夢が広がるわ!。」マヤ様の恐るべき計画が開始されようとしている。危うし!男性等身大ドールマニア!。マヤ様は都内の夜景をイケメン等身大ドールを抱きしめながら赤ワインを飲みながら楽しんでいる。「この夜景の一つ一つまで私のものになる日がもうすぐ来るのね。ああ。たまらないわ。日本中の若いイケメンが私のものになるのね。💛」マヤ様は自分の夢がかなう事を信じて疑っていなかった。しかしどうして総理大臣になっただけで日本中の若いイケメンがマヤ様のものになるのであろうか?。少し思考がずれているマヤ様である。するとマヤ様のラインににメッセージが入った。「もう!折角いい気分になっていたのにいったい誰だ!。」メッセージの主はマヤ様の母であった。「あんた!ろくに家に戻って手伝いもしないで何バカみたいなこと言っているのよ!お前がクラウドファンディングなんて笑わせるよ。どうせ遊び金ほしさのでたらめだろう!。私は情けないよ!こんな人を騙してお金儲けする娘を持ってさ・・。あとさっさと私のニャイーーちゃんを返せばか!」というメッセージ内容だった。「このばばあ!騙してお金集めと決めつけやがって!。まあそうだけどさ。」マヤ様はそのメッセージをさっさと削除した。マヤ様はスポティファイを立ち上げてイケメンアニメキャラの癒しのコメントを聞いてから寝るのが習慣である。母親からのメッセージで気分が台無しになったので口直しである。しかし・・・「なにーーーー!ハプノシスヘッドフォンのΣ君のCV声優が結婚発表!!!。だれだ!その女!。殺してやる!!!。」



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