ロックンロール英才教育
車の中は私のお気に入りの音楽が流れている。
保育園へ息子を迎えに行った帰り道。
息子が不意にそれに反応した。
「お父ちゃん、これ何?」
「おっ、これか。これはミッシェルだよ。ミッシェル・ガン・エレファント。ロックンロールっていうお父ちゃんが好きな音楽なんだよ。」
息子が父の好きな音楽に反応したものだから私も上機嫌で答える。
「ミッチェル? ドックンドール?」
「そらお前ゆら帝やないかい」とつっこみたいところだったが、
当時まだ3歳でまだちゃんと言えないところが可愛いのでそのままにしておいた。
それ以降、息子は車に乗るたび「これドックンドール?」と訊いてきた。
私も機嫌よく「イェー! ドックンドール!」とおどけて答えたものだから
息子もよくそれをマネしていたのだった。
それから時間は経ってその年の年末。
保育園からもらったクラスのお便りプリントに度肝を抜かれた。
まさかの第1位。
しかも斉藤さんやPPAPを抑えてブッチギリだったそうだ。
よそのお家でも子ども達が「ドックンドール!」とか言ってたのかと思うとちょっと恥ずかしい。
友人からは「英才教育じゃんwww」とか言われたものだが、息子も今じゃすっかりポケモンやドラゴンボールに夢中である。
スモーキン・ビリーのサビだけは今でも熱唱するけど。
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