ラストマン#4が面白かった

前回の記事でラストマンが面白いことを書きました。輪をかけて一話単体で見た時の話の完成度が高いと感じました。完成度が高いと思った点は以下二点です。一話内で完結するテーマを提示してそれをちゃんを着地させており、瞬間瞬間楽しめる構成になっていて今後のお話も楽しみです。

一話でテーゼとアンチテーゼの葛藤を書き上げたシナリオ

 今回の話は、市販で売られている痴漢撃退スタンプに毒針を仕込むことで、痴漢した人間がその毒でやられるという事件です。
 この事件がきっかけで警察の意にそぐわず、痴漢件数が減るという事態になりました。警察内部でも「この事件の犯人を捕まえればまた痴漢件数が元に戻ってしまうから犯人を捕まえない方が良いのでは?」という意見も出る事態となってしまい、犯人を捕まえる警察の行動は絶対正義というテーゼに対して、犯罪を続けた方が治安が良くなるのではないかというアンチテーゼが投げかけられました。このアンチテーゼに対して「異なる視点で見た時に不幸になる人が出る」という回答を示し、警察は自信を持って自身の仕事を全うし、犯人逮捕を実現しました。
 一話内で、アンチテーゼに対して1つの回答を出して決着させるまでを綺麗に収めており、見ていて爽快感がありました。

犯人に到達するまでの過程が面白い

 今回の連続殺人事件の被害者が所謂「警察のお偉いさん」であることから、今の警察に恨みのある人間が行った大規模な犯罪と思われていました。
しかし、事件を紐解くにつれ痴漢組織を狙った犯罪であることがわかりました。(痴漢集団の多くが警察のお偉いさんだっただけという情けないお話、、、)警察のお偉いさんが情けなくとも、真実を解き明かすにつれ想定していた真実とは異なり捜査の舵を右往左往していくお話の流れは観ていて飽きを感じませんでした。

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