北海学園文学会ウェブエッセイ⑨「季節のうつろい」
五月もあっという間にすぎて、もう六月がすぐそこにいる今日この頃。六月目前にしては風が冷たく、五月の始まりを思い出させるようである。しかし確実に日は長くなっている。
先日、大学を出て空を見上げたら夕方と夜の境目を象徴するような、不思議な色合いの空が広がっていた。夜の暗さもあるけれど、まだ夕暮れの日の明るさが感じられる、そんな空だった。
今の時期は本来梅雨なのだろうか。生まれも育ちも北海道なもので、梅雨には縁がない。天気予報をよく見る人間でもないのだが、たまにふと見上げる空