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あなたも豆屋を始めませんか。    ⑫開店にはどの位お金が掛かるのか。


新秋津<燕珈琲>の1K釜


 
さて豆屋を始めようと思っても、実際、どの位お金が掛かるのか分からなければ手の出しようも無いと思います。ただ、それが分からない方はとても多いのでは無いかと思いますので、まず、その説明をしてみます。
 
私がお勧めしている豆屋はスモールビジネスとしての豆屋なので、大きな立派な店を造り、大型焙煎機を購入し、多額の出金をして失敗するという類の物ではありません。
 
豆屋を作るのに必要な物は店舗・焙煎機・内外装費・備品・初期の商品仕入れ費などです。当店の開店指導を受ける方には開店指導料も必要となります。
 
まず店舗ですが、これは殆どが賃貸です。家賃10万円の所で、敷金3か月・礼金1か月・不動産屋の手数料1か月・前家賃1か月、全部で6か月、約60万円が相場と思って良いでしょう。もっと立地が良ければ上は限りがありませんが、良い立地でやったとしても先々売れて来る訳ではありません。小さな豆屋は長い目でみると、味と接客に尽きるからです。
 
焙煎機については南方郵便機では富士ローヤルの焙煎機を使う人が多いです。富士ローヤルについて価格だけ言えば、1K釜で120万円前後、3K釜で250万円前後、5K釜で270万円前後だと思います。1K釜は兎も角、3Kと5Kは、余り価格は違いません。これは基本的には同じ原型の物を、長さだけ違えて販売しているからだと思います。
 
基本的に最初の1~2年は売れないので、1K釜が有利です。古くなって捨てる豆が相当減ると思います。3年から5年経って1K釜で間に合わなくなったら、3K・5K釜に変えて行けば良いのです。1K釜の中古は、現在ですと引く手あまたですので、良い値段で売れるのでは無いかと思います。
 
次に内外装費ですが、これは本当にいろいろですが、トイレ・流しが付いている場合は、大体坪15万前後からだと思えば良いと思います。恰好の良い店を作っても、カフェとは違うので、別に売れる訳ではありません。ただ、同じ様な価格なら、センスの良い方が良いに決まっています。一応150万円としておきます。
 
内装はプラスチック・ガラス・金属を多用せず、木を多く使う事をお勧めします。壁は白い壁紙を貼れば良いのです。棚は既製品を使う事をお勧めします。何でも作って貰うととても高い物につきます。
 
後は備品です。業務用のミルが2台必要です。高い外国製の物を使う必要等ないのでカリタの業務用で充分です。
 
後はコーヒーを淹れる道具です。これは、自分が一生使う物なので良い物を揃えましょう。
 
次にビン・缶・レジなどですが、一応、予算50万円で足りると思います。
 
その他、初期の店で販売する、生豆・ミルやドリップポット等・ドリッパー等を入れると以下の様な数字になります。
 
店舗取得費   60万円
焙煎機1K釜 120万円
内外装費   150万円
備品      50万円
商品仕入れ費  50万円
 
合計     430万円
 
予備費70万円を見ておくと、500万円になります。
 
ただ、先程も書きましたが、ここには当店で開店指導を受ける場合の開店指導料55万円と、もし場所により消煙機を付ける場合の100万円から150万円は含まれていません。ただ、近頃は1K釜で消煙機を付ける所は少なくなっています。
 
この辺りが、開店時に掛かる開店費用の一応の纏めです。次回はその開店資金の作り方です。全部自分のお金で開店する人はまれですので、何処でどうやって開店資金を借りるのかを説明します。
 

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