ハッピーエンドを待っている 〜転生したけど前世の記憶を思い出したい〜
6.フラグは立てるな
『帰してやれ、待っているぞ。』
アレクシスがそっと俺に呟いた。
この光が戻ったら、俺は思い出すのか?
切り取られた、その魂の番(つがい)を‥‥
すっと深呼吸して、光を胸に当てた。
その桃色の光の塊は、静かにそっと俺の中へ戻った。
「‥‥‥‥‥‥」
『‥‥‥‥‥‥』
「俺さ、こーゆうの昔見た漫画とか、アニメとかよくあんじゃん?戻った瞬間に、こう‥頭の中にバァーって駆け巡るみたいな‥」
俺をきょとんと見つめるアレクシス。
『さぁ?そうなのか?