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【読書メモ】伝わる・揺さぶる!文章を書く 山田ズーニー著




〇筆者はどのような問題意識をもっているのか?


・読者に自分の頭でものを考える具体的な方法を知ることで、人の心を動かし、望む状況を切り開いてほしい。


〇文章を書く上で何を最も心がけねばならないのか?


・ゴールを明確にし、そのためにやる必要があることを逆算する。

〇文章の七つの要件とはなにか?


・意見(あなたが1番言いたいこと)
・望む結果(誰がどうなることを目指すのか)
・論点(あなたの問題意識はどこに向かっているのか)
・読み手(読み手はどんな人か)
・自分の立場(相手から見たとき自分はどんな立場か)
・論拠(相手が納得する根拠はあるか)
・根本思想(あなたの根本にある思いは何か?)

〇文章の基本構成とは何か?


・論点、論拠、意見
・機能する文章の最小単位は意見。大抵は意見+根拠。


〇意見とは何か?


✔︎意見とはどのような定義なのか?
・自分が考えてきた問いに対して、自分が出した答え。
・いい意見には、いい問いがある。
・いい問いにならない理由は、
①考えていない
②問いが大きすぎる
③基礎的な情報や知識が不足している
④答えをふまえた決断によるリスクを引き受けられない

✔︎問いはどのように作ればよいのか?
・自分で問いを考えるためには、多くは大きな問いにそのまま答えを出そうとするから、答えが出せない。
・答えを出せない大きな問いは、答えを出せるような小さな問いに分解し、優先順位の高いものを選び、問いと答えを繰り返し、答えを出せば良い。

✔︎問いに困った時はどのように問いを立てれば良いのか?
・問いをストックするのも選択肢。例えば、
何が問題か?
原因は?
何が障害になっているか?
誰が鍵を握っているか?
どうしたらできるか?
似た事例はないか?
・問いに行き詰まった時は、時間軸と空間軸をずらして問いを考える。
①時間軸とは、過去、現在、未来で問いを立てる。
②空間軸とは、主体を自分、身の回り、所属組織、社会、日本、世界で問いを立てる。
・何のために答えを得るのか、ゴールをイメージし、逆算して必要な問いを考える。そして、何のために答えを得るのか、分からなくなった時は次の順に問いを考える。
1.自分は今何を書いているのか?書こうとしているのか?
2.だから、何なのか?それは読み手にとってどんな意味があるのか?
3.読み手にどうなってもらいたいのか?そのためにどう書けばよいのか。
・3に対する答えが出ないときは、相手からどのような言葉を聞きたいか、を考える。


〇論点とは何か?


✔︎論点とはどのような定義なのか?
・文章を貫く問い。
・文章が機能するには、読み手と書き手の関心対象になる論点にならないといけない。
・テーマではない。例)グルメ↔︎人はなぜ焼肉屋を教えたがるのか?
・論点が、著者のセンスを表す。

✔︎論点が守るべき2原則とは何か?
・論点と意見は対応していなければならない。具体的には、文章中の個別の問いが、論点に対応するものになるようにする。一般に問いがズレがち。
・論点は、原因や手段、理想像等の考えを加えることができる疑問形にする。文章の書き出しに困ったら論点にきて、締めに困ったら意見にすれば良い。

✔︎論点はどのように決めれば良いのか?
①論点を洗い出す
A読み手を洗い出す
・相手の主張を大まかに掴む
・意見、論拠、論点、キーワードを洗い出す
・相手の自分に対する期待を掴む
・共感、反発、驚き、違和感、疑問、発見をメモする
Bテーマを洗い出す
・ネット検索を行う
・共感、反発、驚き、違和感、疑問、発見をメモする
C自分の問題意識を洗い出す
・自分の経験を洗い出す
②論点を絞る
Aメモをグループに分け、それぞれに大きな問いを立てる
B小さな問いに分ける
③論点を決める
一つの問いを以下評価基準に照らして選ぶ
1.自分に切実な動機がある問いか?
2.読み手の要求にかなっているか?
3.自分の力量で扱いきれるか?
4.社会的に見て論じる価値があるか?

〇関係性とは何か?


✔︎なぜ関係性が重要なのか?
・人は情報を関係性をふまえて意味付けを行う。ゆえに、書くものが相手との関係性の中でどのように作用するか、外側から見ることが重要である。

✔︎関係性はどのように考えればよいのか?
①相手を理解するための良い問いを立てる。
・相手にわかるか?
・相手が興味を持てる内容か?
・相手にこれを読むどんな意味やメリットがあるか?
・相手はどんな人か?
・相手は今、どんな状況か?
・これを読んで相手はどんな気持ちになるか?
②相手から見た自分を理解する。
・関係性に関する問いを立てる。
③他者の感覚を知る。
・私はどう思うか?
・社会はどう思うか?
・私と社会はどう関わるか?

〇論拠とは何か?


✔︎論拠はどのように用意すれば良いのか?
1.まず、自分側の理由を洗い出す。
2.相手側にとってのメリットをあげてみる。
3.相手の反対理由を正確に押さえる。
4.相手の反対理由に焦点を合わせ、説得材料を見たり聞いたり、足を運んで調べる。
5.相手にわかるよう筋道立てて論拠を提示する。

✔︎社会に意見を訴える際の論拠はどうあるべきか?
・正論を根拠にしても当たり前なので響かない。必要なことは、具体的な解決策や、解決につながる問いである。以下のステップで論拠を整理する。
・Aが異なる限り、全く同じ主張になることはない。
A自分の経験や見聞を洗い出す
B基礎知識を調べる
C具体事例を見る
D別の立場から見る
E海外と比較してみる
F歴史を見る
G専門家の意見を見る

✔︎論拠はどのように並べれば良いのか?
・優先順位の低いもの→高いものへ
・具体的な根拠→抽象度の高いものへ
・時間的配列(問題の背景→現在→将来)
・ミクロからマクロへ(個人の実感→社会問題→社会構造へ)
・賛否(賛成、反対の代表的意見の提示→両者の共通・差異点、→そこから見える問題点)

〇根本思想とは何か?


✔︎根本思想とは何か?
・意見の裏にある生き方や価値観のこと。
✔︎どのように根本思想に気づけば良いのか?
・主張を一言で要約する。

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