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ポップスのアカペラに伴奏を後付けしてみました(数年前の話ですが)

私が作る曲の中には、出来合いのメロディを使うものが結構あります。
出来合いと言いましても、自分で作ったものだけでなく、既成のメロディを使うこともあります。また、偶然できたメロディも使います。
ハンネを音名変換したメロディを使った曲をこちらで幾つかご紹介しましたが、それらは偶然できたメロディを使ったケースです。

既成のメロディを使うことは、歴史的には古くから行われていまして、既成の合唱曲のメロディ(定旋律)を元に作られたコラール前奏曲が例として挙げられます。バッハのコラール前奏曲では「目覚めよと呼ぶ声が聞こえ」などが有名です。
コラール前奏曲では、和声は自由に付けられます。もともとのメロディは低音進行(バス)で使う場合もありますし、内声部で使う場合もあります。その場合、新たに付けられた別の旋律が主旋律になります。

私の作り方は、定旋律を使う作り方を踏襲しています。新しくメロディを作って元のメロディに重ねることで、和声的にも全く異なるものができる面白さがあります。

私が使う既成のメロディはクラシックが多いのですが、以前ご紹介したふみさんとのコラボでは、ポップスを使ったものもあります。ポップスではカバーという形になりますので、歌メロは主旋律として使います。
ふみさんの直近の記事に、それが2曲紹介されています。
無造作紳士」と「バビロンの妖精」という曲です。

これらは、ふみさんが歌われたアカペラ(独唱)の音声トラックを頂いて、それに伴奏を付けたものです。歌が先にありますので、かなり自由に作っています。逆に、これに合わせて歌うのは極めて難しいと思います。オリジナルを全く聴かないで勝手に作っていますので、たぶん原曲を知っていらっしゃる方が聴いたら、「なんじゃこれはカバー」になっているはずです。^^

ちょっと違いますが、クラシックの名曲に全然違うメロを付けた「なんじゃこれはアレンジ」もあります。^^
それは「G線上のアリア」です。G線上のアリアはゆったりと落ち着いたテンポで聴かせる名曲ですが、それを超速テンポにしました。そして新たに軽快なメロディを付けました。ふみさんにスキャットで歌っていただいた音源がありますのでご紹介いたします。なおスキャットというのは、「ラララ」とか「ダバダバ」とか「ドゥビドゥビ」とか「パヤパヤ」といった無意味な言葉を歌詞の代わりにして歌う歌い方です。

聴いて頂くとわかりますが、レコードを早回しした感じは、ザ・フォーク・クルセダーズの「帰って来たヨッパライ」を意識したものです。そのフレーズをバッハにちょこっと混ぜて引用しています。

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