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2022-23シーズン シーズン後インタビュー④ Dejounte Murray



シーズン後インタビュー④ Dejounte Murray

このシリーズ最長でアツイ思いを語ってくれたDejounte Murray選手に敬礼。

Dejounte Murrayとは

 Dejounte MurrayはAtlanta HawksのSG/PG。背番号は5。アトランタにやってきたもう一人のエース。このチームに来て1年だが、彼がリームに与えたリーダーシップやディフェンス、トランジションオフェンスなど功績は数えきれないほどある。JJやオコング、そしてチームのエース、トレイにとってのいい兄貴分でもある。今期も華麗に100スティールを重ね、4年連続の偉業を成し遂げた。デジャンテだったりデジョンテだったり、マレーだったりマリーだったりするけど、もう俺はそんなこと気にしない


華麗なドライブで切り込むデジャンテ・マレー選手


インタビュー訳

今シーズンを振り返って一番自身に大きな出来事はなんでしたか
『一番はやっぱりトレードが起きてサンアントニオを旅立ったことかな。俺がその時持ってた目標はプレーオフにたどり着くことだった。俺がやれるまず最初のことはこのチームのバスケを見て学ぶところからだった。この2,3年プレーオフは見ているだけだったから、プレーオフでの経験が欲しかった。トレードが決まって、まず思ったことはポストシーズンに出ることだった。良くも悪くも経験を積むことをね。そして俺はこのシーズンを迎えるために準備してきた。そして俺はポストシーズンに行くことができた。チームメイトたちと競い合いながら、あれだけ素晴らしいチームと対峙できた。一番はそれだな』

左手人差し指をこちらに向けるデジャンテ・マレー選手。

次のシーズンに向けてどんなことに取り組みますか
『いつも選手として大きくなりたいと思っている。いつでも自分に不満を持って、もっと良くなりたいと思って取り組んでる。だって、こうなってほしいとかこうなれたらなぁってときはでかい声出すよりもまずやってみせなきゃでしょ。俺はそうやって生きて来たし、家族と子供たちとそれからジム、それだけが俺を作ってる。ジムで沢山俺のゲームに磨きをかけたいし、チームのことももっと知りたい。それからリーグのこともね。いつだって自分の中に気持ちを高められるものはあるよ。それは俺の生来の一つだ。』

アトランタのファンに囲まれて試合をすることについて
『本当に大事なことだ。君が感じたり聞いたりしている、このアトランタの大観衆を背に戦うことは素晴らしいことだと思う。チームの背中を押してくれるってのはすごく大変なことだ。俺がトレードされて、ここで彼らに力をもらったことはそれはもう数えきれないくらい沢山あった。シーズン中にフロントオフィスが変わったり、コーチが変わったり、ものすごく稀なことだ。オールスター後にスナイダーHCがやってきて、ゆっくりと、でも確かに彼のシステムが浸透していった。まるでトレーニングキャンプから彼が指揮を執っていたみたいにね。そんなの容易いことじゃないよ。皆の個性に支えられていた。俺達はみんなもっと良くなりたいという強い意志を持ってる。スナイダーHCが加わり新しいコーチ、新しい選手もやってきた。』

コートサイドでプレーについて話し合うスナイダーHCとデジャンテ・マレー選手

精神的に強くあることの秘訣や、あなた自身どのような経験をしてきたかについて教えてください
『競い合ったことがあるなら、勿論それがどれだけ大変なことかはわかると思う。俺は言い続けてることがあって、負けは傷つくけど、それがスタートだと知ってる。素晴らしいチーム相手に戦い、勝つことで俺達は結束してきた。競争し続けたいなら、もっと大きく開いた気持ちを持つべきだ。でも、経過を楽しむことだって大事なことだぜ。何事もそうだけどそうそう簡単なことじゃない。多くの勝ちと負けを繰り返してよくなっていくんだから。だから、負けはレッスンの一つだ。そこから学んで、もっと大きくなっていけばいい。俺はその経過を助けるためにここにいる』

ジェイレンはあなたをこのシーズン本当の兄のようだと言っていましたが、あなたから見て彼の今期の成長をどう思いますか
『それがあいつさ。俺が彼の人柄に心から感謝してる。正直どれだけバスケがうまいかは俺はあんまり気にしてない。コーチでもGMでもフラットな関係が俺は一番大事だと思ってる。だから俺はここに来たし、ここにいる。アイツはすごい奴だ。俺はよくアイツに言う。焦るなよって。焦っちゃだめだ、お前の素晴らしい旅路を。プレーごとの浮き沈みもそれさえも楽しむような選手になれってね。彼は懸命に自分の役割をこなしてるし、いい選手になるだろう。彼と出会えたことにただ感謝している』

勝利後、メダルを受賞し喜びを分かち合うデジャンテ・マレー選手とジェイレン・ジョンソン選手

ブラウン、テイタム、バトラーとマッチアップしたプレーイン、プレーオフの経験はどうでしたか?
『あいつら皆すごかったよ。勿論俺も自信をもってコートに立ってる。試合を見て研究して、毎日コートに来て練習している。俺のプレーをもっとよくするためにね。彼らとの対決は素晴らしかった。どうやって最高状態のあいつらに立ち向かうために自分を高めていくか。本当に最高だった』

すれ違いざま、お互い火花を散らすデジャンテ・マレー選手とジミー・バトラー選手

先程も少し触れましたが、アトランタのファンと一緒に戦うシーズンはどうでしたか
『俺達と一緒に立ち向かってくれるファンがいるのは頼もしい。だって、俺達は誰もがカンペキな人間じゃない。それでも勝っても負けても応援してくれるファンがいるってのは頼もしい。昨晩(Game6)もすごかった。俺が忘れられない位にね。彼らはチームを勝たせるために全力で支えてくれてるってわかった。本当にたくさんの声が聞こえてきた。素晴らしかった。この街が大好きだ。多くのファンたちが大好きだ』

オコングがシーズン終盤からスリーポイントを打ち始めたことについて
『あいつは長い道のりを歩き始めたね笑 今のうちから試投数を追ったほうがいいぞ笑 彼はいつだって一生懸命だ。俺が兄弟みたいに話せるやつさ。毎日話せるくらいには俺達は素晴らしい関係を築いている。メッセージだったり、フェイスタイムでやり取りもする。お互い笑いあう位の仲さ。ジェイレンも素晴らしい選手になると思ってる。いつだって素晴らしい人だってのをよく知ってるからね。彼も一生懸命だし、ボールをもって素早くプレーしたいし、勤勉だ。彼がチームの助けにならないことなんてないんだ。そういう選手ってのは大概みんないいキャリアを歩いていく。彼らのやる気がチームを引っ張っていくからね。彼はまたしても一歩進んだよ』

シーズンが終わりましたが、このチームのカルチャーは最初と比べてどうなっていますか
『たくさんある。沢山あるけど、俺達はまだ道の途中でもある。それでも一番を決めるなら、クインがやってきて、彼がここで組み立てたこと、それに尽きる。それを1シーズン続けるところを想像してみてくれ。俺達は何回もミーティングをしているし、この夏もする。そしてジムで練習して、トレーニングキャンプでもね。彼を加えたことは正しい決断だった。道のりは長いけど俺達は正しい道を歩いている。俺達が最高の姿で進んでいけば、それはアトランタホークスだけじゃなく、アトランタ、ジョージア州自体がこのチームを支えるようになるはずだ。俺はそう思う』

彼がチームに及ぼしたカルチャーを感じさせる集合写真

今年もサマーゲームを開催すると思いますが、アトランタで開かれているサマーゲーム(ABL)はご存知ですか
『あぁ。ルーウィルのやつだろ?実は昨年彼のゲームにも呼ばれてたんだ。俺は彼のことをアニキだと思っているし、バスケットボール選手としても尊敬している。勿論彼のゲームでもプレーしてみたいよ。ただ、今は俺にも家族や子供が出来て、毎日娘のことを見ていたい気持でもある。子供たちの周りになるべくならいたいんだ。ただ、日程さえ合えば俺は飛んでいくし、そこでプレーもするよ』

トレイと初めて並んでプレーした今期を振り返って
『すごかった。いいことも悪いことも俺達は旅の途中だからあるよ。でもそれを楽しむんだ。素晴らしい物語は毎晩起こるわけじゃない。山ほど下ったし、下りに下ったけど、それでも俺達がコートの外山と舞った練習の時間で互いを理解することで多くのことをコート上で表すことができたと思う。まずはコートの外から、そこからゲームに置き換えていくだけだった。俺達は素晴らしい時間を過ごした。それも沢山ね。俺達は互いにやっていける手ごたえを感じていたし、それを見せる試合も多くあったと思う。次は多くのゲームで安定的にしていく。俺達は二人とも試合が好きだし、試合を学ぶことも好きだ。俺たち二人の価値も、俺達の真の力もまだまだこれからだ。結局はバスケットはチームスポーツだ。何かを始めようと思ったとき、そうそううまく転がることは珍しい。上がって下がって、それを次のゲームに活かしていく。そうやって強くなっていくんだ』

デジャンテ・マレー選手、トレイ・ヤング選手、スナイダーHC。ホークスの誇る頭脳たち

スパーズ時代ではポイントガードでしたが、今ではポジションも少し違うし、トレイというポイントガードもいる。そういった視座の違いやあなたのゲームのこれまでとの変化をどう感じていましたか
『大きな変化だった。俺が出てるときでもベンチでチームを見ているときでも正しくプレーすることが大好きだ。そのうえで全員を巻き込んで、ディフェンスでは全員が支えあうのが好きだ。オフェンスではボールを回すこともね。互いを誉めあうのが好きなんだ。隣で誰かの成功を願えるのがいいことだ。どんなことでも俺は常に正しくありたい。それを誇りに思いたい。スパーズ時代はボールを持ってプレーすることが俺のチャレンジだったし、何となく今の状況は当時のものに似ているところもある。昨年はポポビッチHCが俺にボールを持たせてくれたし、それで何ができるかを見てくれた。そしてその挑戦を乗り越えた。アトランタに来たこともチャレンジだった。でも俺ってのはいつもそういう奴だ。いつだってチャレンジしたいし、簡単に済むことなんて楽しくない。』

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