脱

やりたい事が分からなくなったのはいつからだろうか。

欲しいものがなくなったのはいつからだろうか。

行きたい場所がなくなったのはいつからだろうか。

淡々と過ぎていく日常の中に確かになやりたくない事は存在して、それらに気力を吸い取られながら毎日をやり過ごしていく。乗り越えていくとか、成長していくとかそんな立派な言葉ではなく、あくまで「やり過ごしていく」。

「この日々は何処へ繋がっているのだろうか」なんて事を考えてしまうのが日曜の夜。正直そんなこと微塵も興味はないけれど、月曜を否定したいが為に言い訳を探しているのだろうな。

見たいわけでもないのにとりあえず適当な動画を流しておくYoutubeとか、頭のモヤモヤを振り払う為に飲むお酒とか、食べたいわけでもないのに作るの面倒になって通うラーメン屋とか、左のブレーキがきかなくなった自転車とか、2リットルのペットボトルを斜めにしないと入らない冷蔵庫とか、雨の日に放置された洗濯物とか、落ちていく視力とか、泥が跳ねて汚れたリュックとか、空の紙パックとか、たまった空き缶とペットボトルとか、狭いキッチンとか、つかなくなった洗面所の電気とか、雨に濡れたスーツとか、たまっていくハンガーとか、毎日のマスクとか

離れて生活したいな。