たった数週間前の出来事でさえ、夢だったのではないかと勘違いするくらいに現実を生きている。
あの頃に夢見ていた未来とは程遠い今を生きていると、ありきたりな言葉を残してみる。全てが悪いわけではなくても、半分が悪ければ、それはもう悪い事になる。9の賛成より1の反対が強い声を持つ。
明日の体育の授業を楽しみにしていた少年は、明日に怯えて今を生きる。過去に戻れないなら今に閉じ込めてくれと願う。指折り数えてみても、指の数が足らない。足の指まで使えば理想に辿り着けるのだろうか。

2022年の桜は2日間の雨により散ってしまった。
桃色の花びらは雨の重みで地面へと落ちていく。
それをただ眺めている。

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