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【短編小説】30分の魔法 〜目覚めた朝が人生を変える〜

みなさん、こんにちは。やまさんです。
今回は、みなさんおモチベーションが高まるような短編小説に挑戦してみました。今回のテーマは「朝の時間」です。最後まで読んでいただけると、朝起きるモチベーションが高まること間違いなしです。ぜひ最後までご覧ください。


【本編】

太郎は、いつものように慌ただしく目覚めた。スマートフォンのアラームを何度もスヌーズし、結局いつもギリギリの時間に飛び起きる。朝食を抜き、髭も剃らずに家を飛び出す。これが彼の日課だった。

会社では常に遅刻ギリギリ。上司からの厳しい視線を背に受けながら、急いで仕事に取り掛かる。しかし、朝の混乱のせいで一日中落ち着かず、ミスを重ねてしまう。

ある日、太郎は電車の中で隣に座った老紳士と話すことになった。

「若いのに、随分と疲れた顔をしているねえ」と老紳士。

太郎は思わず本音を漏らした。「はい...毎日が忙しくて、自分の時間が全然ないんです」

老紳士は微笑んで言った。「そうかい。でも、君は一日に30分の魔法を持っているんだよ」

「30分の魔法?」と太郎は首をかしげた。

「そうさ。毎日30分早く起きるだけで、人生は大きく変わる。試してみるかい?」

半信半疑ながらも、太郎はその提案を受け入れることにした。

翌日、太郎は普段より30分早く目覚ましをセットした。最初は辛かったが、ゆっくりと朝のコーヒーを楽しみ、シャワーを浴び、朝日を浴びながら深呼吸をする余裕ができた。

驚いたことに、その日は気持ちよく出勤でき、仕事にも余裕を持って取り組めた。ミスも減り、上司からの評価も少しずつ上がっていった。

1ヶ月が経ち、太郎は30分の朝時間を使って簡単な筋トレを始めた。体が軽くなり、気分も上向きになっていく。

3ヶ月後、太郎は朝の30分で興味のあった英語の勉強を始めた。少しずつだが、着実に力がついていくのを感じた。

半年が経ち、太郎は見違えるように変わっていた。体型が引き締まり、顔色も良くなった。仕事でも英語力を活かし、海外クライアントとの取引を任されるようになった。

そしてある日、会社の廊下で憧れの同僚・花子とすれ違った。

「太郎さん、最近いい感じですね。なんだか輝いて見えます」

太郎は照れくさそうに笑いながら答えた。「ありがとうございます。実は...」

そして彼は、30分早起きしたことから始まった自分の変化を話した。花子は興味深そうに聞いていた。

「へぇ、私も試してみようかな。今度、朝のコーヒーでも一緒にいかがですか?」

太郎は心の中でガッツポーズをした。30分の魔法は、彼の人生を予想以上に豊かにしていたのだ。

その夜、帰宅した太郎は、明日の朝が待ち遠しくてたまらなかった。彼は、自分の人生を大きく変えた30分の魔法に心から感謝しながら、早めに床についた。

明日はきっと、また新しい何かが始まる。そう確信して。

【終】


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それでは。

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