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為替 = ポジショントーク伏魔殿。
円安で騒いでる人がいる。「インフレでおしまいだ!」
円高になったら、どうせ「デフレでおしまいだ!」と言うのだろう。
個人的に、正しい為替のニュースとの付き合い方は真に受けないことだ、と思っている。なぜなら、為替は株や土地よりもポジションによって受け止めが変わりやすい要素だからだ。( ポジションを変えにくい )
関係者も多いから、声の大きさも数も大きくなって「何が正解なの?!」と混乱しやすい。
そこで、個人的に混乱しにくい思考法について書いていこうと思う。
扱う情報量と思考量を減らす思考法
まず、自分のポジションを認識しよう。
自分のポジションも分からないのに、合理的に思考することはできません。それはまるで、地図を持たずに旅行するようなものです。ゴールがなければポジショントークにエコーチャンバーとして利用されるだけです。
次に、未来は予測不能であることを覚えよう。
未来予測できるなら2008年の金融危機は回避できたはずです。選りすぐりの頭脳が集まる、機関投資家の予想が当たらないなら、一般人の浅知恵なんて絶対に当たりません。
そして、いま起きていることについても、完全に理解することはできないと考えよう。
いまは過去の膨大な変数入力の結果です。「なぜ介入しないのか?」みたいな問いに完璧な回答が出ることは、永遠にあり得ません。誰かの大きな計画かも知れないし、外的要因で成す術が無いだけかもしれない。
どうせ最後は、今回の円安について「米国の金利引き上げにより、相対的に金利が下がったから。」とか書かれますよ。歴史家によって教科書的に。
最後に、人は過去を知ることでしか、いま起きていることを理解できないと考えよう。
人類は愚かなので、負の歴史をなぞる傾向があります。国家の盛衰や人生の成功失敗は歴史に既に類型があることが多いのです。
経済も同じで、「専門家の分析」よりも「歴史が証明しているパターン」に従う可能性が高い。
こうしたことを頭の片隅に入れておくと、「今の材料」から「未来を予測する」ことが無意味であることを認識できます。本当は「昔の記録」から「今起こっていること」を説明することしかできない。
私たちは、いま最善の認識・行動をするしかないのです。
未来の予測は無駄であるし、完全な理解も不可能であるから、「これからどうなる」を「こうなる」という人間は詐欺師であり「見えないもの」を「見破った!」と得意気な人間もまた詐欺師である。
今日はこれを持ち帰ってくださいね。
おわり
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