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vol.2 水辺のわんぱくサンド

まちを歩いていると、心惹かれる風景がたくさん散らばっていた。ひっそりと、でもたしかにそこに存在していて、まちの日常をつくっていた。

ふと、サンドイッチが思い浮かんだ。さまざまな食材たちが手をつないでおいしさを生み出すサンドイッチが私は好きだ。暮らしの断片たちが肩を寄せ合って愛おしさを織りなすまちの風景がたまらなく好きだ。

まちを歩くこと、サンドイッチを頬張ること。どうやら私は同じ気持ちになっていたみたいだ。

sandwichscape - サンドイッチから見える風景

愛おしいまちの風景をサンドイッチに。
そんな小さな実践のはじまりは、東中野から。

こころ赴くままに、東中野を歩く

神田川と、桃園川緑道。
今も流れる川と、かつての川。
形は変わってしまったけれど、どちらも東中野の人びとの暮らしと共にある。
神田川沿いには、川のせせらぎに浸りつつ散歩をするおじいさん。
緑道を元気に駆けて抜けていくのは、黄色い帽子を被ったやんちゃっ子たち。
行き交う人を楽しませるように、
紫の花が咲き、魚が跳ねている。

サンドイッチをつくって、東中野を味わう

みんな大好きポテサラ
子どもから大人まで道行くさまざまな人と、そんな誰もを受け入れる懐の深い神田川と桃園川緑道。キュウリやニンジン、ときにはコーンまで十人十色の具材たちと、それらをやさしくまとめるジャガイモ。神田川と桃園川緑道と、2つの場所を行き交うまちの人って、ポテサラのジャガイモと具材の関係性に似ている。緑道沿いを跳ねていた魚(ツナ)がアクセント!

むらさきキャベツ
川沿いに咲く紫陽花が、青々とした風景に色を加える。サンドイッチだって、緑の葉っぱばかりじゃつまらない!と思ってむらさきキャベツを挟み込む。塩とオイル、レモン果汁でマリネして、ポテサラを引き立てる。

粒マスタード
緑道沿いを“泳ぐ”魚を思いがけず見つけて嬉しくなったみたいに、サンドイッチだってちょっとした発見と驚きがほしい!そう思って、粒マスタードを隠し味に。

和辛子マヨ
マヨさえあればおいしくなる!その絶対的な安心感はこのまちの人びとの数々の思いを受け止めてきた氷川神社みたいだ。和辛子で和を感じる味に。


さぁ、次はどんなまちとサンドイッチに出会えるだろう。

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